先月23日、米メリーランド州の民家が全焼する火災が発生した。出火原因は家主がヘビを駆除するために、火を使って煙を焚いたことだった。地下から燃え広がった炎は瞬く間に家全体を包み込み、全焼してしまったという。家主はこの家を180万ドル(約2億円)で購入したばかりだったことを『WJLA』などが伝えている。

火災が発生したのは、米メリーランド州モントゴメリー郡ディッカーソンにある民家。消防隊の調査によると、家主は家の周辺にヘビが大量発生したため、煙を焚いてヘビを追い出そうとしていたという。

家主は炭を使って火を起こしていたが、それが近くにあった可燃性の物質に燃え移ってしまった。炎は地下からあっという間に広がり、壁などを伝って複数階建ての大きな一軒家を丸ごと燃やしてしまった。

延焼中の写真が公開されているが、家の中が激しく燃えている様子が写っている。火災報知器の音を聞いた近隣住民が通報し、現場には75人もの消防隊員が駆けつけた。午後10時に到着した時には既に炎は非常に大きくなっており、屋根などが崩れ落ちてしまっていたと報じられている。

消火後の家の写真を見ると、多少壁は残ったものの大部分が崩れ落ちて瓦礫の山と化していた。写真の中にはまだ煙が立ち上っているものもあり、消火は翌朝まで続いたという。

幸いにもこの家の住人は全員避難しており、ケガ人はいなかった。この火災により、家の被害総額は100万ドル(約1億1400万円)にのぼると推定されている。家主はこの家を180万ドル(約2億円)で購入したばかりだったが、ヘビの駆除だけで甚大な損失をこうむってしまったのだ。

このニュースを見た人からは、「これは保険の対象にはならないだろうね」「多分ヘビはいなくなっただろうし、効果はあったはず」「私もヘビが嫌いだから、気持ちはよく分かるよ」「専門家にやってもらえばよかったものを…」など皮肉のコメントや共感の声も届いていた。

この家にヘビが大量発生するというのは、家主が家を購入する前から問題になっていたそうで、消火作業にあたったモントゴメリー郡の消防隊「Montgomery County Fire Department」のピート・ピリンジャーさん(Pete Piringer)は「害虫駆除の問題には専門家に対処してもらうことをお勧めします」とコメントしている。

なお害虫問題はヘビよりもクモやゴキブリの方が一般的であり、これまでにも専門家に相談せず自力で解決しようとして大失敗した人もいた。クモを退治するためにプロパンバーナーを使ったところ自宅が燃えてしまったり庭に蔓延るゴキブリを駆除しようとした男性がガソリンを使ったことで庭が吹っ飛んでしまったという衝撃の事例も話題を呼んでいた。

画像は『WJLA 2021年12月3日付「Maryland homeowner sets house ablaze attempting to smoke out snake infestation」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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