社会人になったら、自分の収入で旅行やグルメ、習い事などを楽しみたい! と思っている人も多いでしょう。でも今やりたいことだけでなく、将来の結婚や子育て、住宅購入や老後などのライフイベントに備えて「貯金」の習慣を付けるのも、社会人として大切なことです。
そこでお勧めしたいのが、毎月の給料から決まった額を天引きしてお金を積み立てる「財形貯蓄」。従業員1000人以上の企業の8割以上が、社員向けに実施している制度です。財形貯蓄について、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに解説していただきました。

Point1 財形貯蓄制度は3種類ある
①一般財形......目的が限定されず、車の購入や旅行、引っ越しや結婚資金などさまざまな出費に自由に使える貯蓄。積み立て期間は3年以上ですが、貯蓄開始から1年経てばいつでも引き出しできます。
②住宅財形......マイホームの建設、購入、リフォームの資金を目的とした貯蓄。積み立て期間は5年以上で、住宅資金が必要な時に引き出せます。
③年金財形......老後の年金として受け取るための貯蓄。積み立て期間は5年以上。満60歳以降に、5年以上の期間で受け取る事ができます。

Point2 定期預金並みの金利で、税金面も優遇!
財形貯蓄の金利は銀行の定期預金と同じくらいですから、普通預金で積み立てるよりもちょっぴり有利。さらに最大のメリットは、「住宅財形」と「年金財形」の合計貯蓄残高が550万円になるまで、利子がすべて非課税で引き出せることです。通常の金融商品の利子には原則20%の源泉分離課税がかかるので、この条件はとても有利! ただし、それぞれの目的(住宅・年金)以外で引き出す場合は課税対象となります。また、使用目的が自由な「一般財形」も、利子には通常通り20%の源泉分離課税がかかります。

Point3 マイホーム購入などに融資が受けられる
もうひとつの大きなメリットは、住宅購入やリフォームのための融資が低金利で受けられること。3種類の財形貯蓄の合計で50万円以上の残高があれば、残高の10倍(上限4000万円)まで借り入れることができます。また、会社によっては財形貯蓄利用者へのご褒美として、7年に一度給付金が下りるところもあります(財形給付金制度)。

毎月の給料から強制的に引かれる貯蓄は、確実にお金を貯めるための王道。引かれたお金が最初からないものと考えれば、残りでやりくりする習慣が自然に身に付きます。また、使い道自由の一般財形であっても、一度預けたら引き出すのに手間がかかるため、普通預金よりも貯蓄向きだと言えます。
新入社員には、まずは気軽に始められる一般財形がお勧め。余裕があれば、税金で有利な住宅や年金財形も検討してみましょう。貯蓄の目安は手取りの10~15%と言われますが、まずはその半分位を財形貯蓄にしてみてはいかがでしょうか?

文●鈴木恵美子

風呂内亜矢さんプロフィール
26歳でマンション購入したことをきっかけにお金の勉強を開始。現在は夫婦で4件の物件を所有。TV、新聞、セミナーなどで情報発信中。


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