嘘は悪徳とされることが多いが、「人の為」と書いて「偽り」と読むように、この世には「優しい嘘」と呼ばれる嘘も存在する。現在ツイッター上では、あまりに「イケメンすぎる嘘」が話題となっていることをご存知だろうか。

【話題のツイート】これもうただのイケメンだろ…


■電車内で見知らぬ赤ちゃんに…

注目を集めているのは、ツイッターユーザー・おchogoさんが投稿した一件のツイート

こちらには、おchogoさんが電車にて赤ちゃん連れの女性と出会った際のエピソードが登場しており、どうやらこちらの赤ちゃんはおchogoさんに興味津々だったよう。

ツイート本文には「今日、電車の中で赤ちゃん連れのお母さんの隣に座ったら、赤ちゃんが俺に興味を持ったらしく、やたらちょっかい出して来て、お母さんが『すみません』というので『いえいえ、これ位が大変だけど一番かわいいですよね。ウチなんか反抗期で口もきいてくれません』と、存在しない娘の子育て話で乗り切った」と、つづられていたのだ。


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■「優しい世界」と称賛相次ぐ

親子

娘とのエピソードを創作したどころか、そもそも娘の存在自体がフィクションであったという衝撃的すぎる舞台裏。

しかし女性の立場からすると、子供に対して親身な姿勢で理解を示してくれたおchogoさんのリアクションに、救われた部分は多いことだろう。

ツイートは投稿からわずか数日で3万件以上ものRTを記録しており、他のユーザーからは「これは優しい世界」「心が温かくなる」「こういう気遣いができる人は素敵ですよね」「まさに優しい嘘、ですよね」といった称賛の声が多数寄せられていたのだ。

今回話題となったエピソードの詳細について、ツイート投稿主のおchogoさんに詳しい話を尋ねたところ、これまた感動的なエピソードが明らかに…。

■「遠慮」は日本人の美徳だが…

唐突な持論となってしまうが、世の中には「そんなに恐縮しなくて良いのに…」と感じるシチュエーションがあまりに多くないだろうか。

例えば記者は大の犬好きで、散歩中の犬がこちらに興味を持ってくれると内心ガッツポーズをしているのだが、大抵の場合は飼い主が「すみませんね」と口にして犬を遠ざけてしまい、何とも言えぬ喪失感を覚えてしまうのだ。

chogoさんも今回、電車内でよく似た経験をしていたようで、当時の様子について「電車に乗っていたら、隣に座った親子の赤ちゃんがニコニコしながら私に手を伸ばしてきて、お母さんが申し訳なさそうに『すみません』と謝ってくれました」と振り返る。

女性の反応を受け、おchogoさんは「この頃が一番可愛いですよね。あっという間に大きくなって、うちの子なんか、もう口をきいてもくれませんよ」と、100%フィクションの切り返しをみせたのだが、こちらの発言を切っ掛けに、女性との会話が弾んだそうだ。


■世の中に広げたい優しさ

「赤ちゃんが女の子だったので、自分の妹から聞いた、姪っ子を育てる時の苦労話を自分の事の様にアレンジして話しました」と振り返るおchogoさん。

「もう大きくなって口もきいてくれない」という下りは姪っ子が思春期のときの体験を元にしたそうだが、今や伯父さん(おchogoさん)ともしっかり話してくれる良い子に成長したという。

続いて「公共の乗り物の中で赤ちゃん連れのお母さんは周囲に気を遣って萎縮されてることが多いので、みんなで優しくしてあげたいですね」と、自身の思いを語ってくれた。

嘘は「欺瞞」として、恥ずべき行為として認識されるケースが多いが、こうした「優しい嘘」が増えてほしいと、願わずにはいられないのが、いち人間としての本音である。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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