2階建て民家の倍の高さほどの大きなクリスマスツリー。商業用にも見えるサイズだが実はこれ、民家の庭に生えたモミの木だ。43年前の購入時には1.8メートルだったこの木は、現在15メートルの大木へ成長した。街灯が少なくイギリスで最も暗い場所と言われる村で毎年、近隣住民のクリスマスを彩っているという。『The Sun』などが伝えた。

英ウスターシャーのインクベロウに暮らすアヴリル・ローランズさん(Avril Rowlands、75)とクリストファー・ローランズさん(Christopher Rowlands)夫妻は1978年、現在の家に引っ越してきてすぐに1本のモミの木を6ポンド(約900円)で購入し、庭に植樹した。

それから43年が経ち、購入当時6フィート(約1.8メートル)だったモミの木は、15メートルの大木へと成長を遂げた。2階建ての夫妻の家を優に超えるモミの木は、圧倒的な存在感を放っている。

アヴリルさんたちは「まさかここまで大きくなるとは思いませんでした。1年に1フィート(約30センチ)以上は成長していましたね」と話しており、本人たちも驚きを隠せない様子だ。

これほどの大きさとなると、クリスマス用のイルミネーションを飾り付けるにも一苦労だ。用意したライトは約3000個で、木に巻き付けるためにはクレーンのような重機を用いなければならない。

そして今月4日、夫妻はこの巨大クリスマスツリーの点灯式を行った。同地域の住民約2000人が集まり、多くの人が見上げるほど立派なクリスマスツリーの輝きを楽しんでいた。

これだけ多くの人を集めたのはクリスマスツリーが驚きの大きさであることに加え、もう1つ理由があった。インクベロウという村には街灯がほとんどなく、イギリスでも最も暗い場所の1つに挙げられるほど、明かりの少ない村と言われているからだ。

確かに点灯式の写真で家の明かり以外に照明は見当たらず、中には懐中電灯で足元を照らす人の姿もあった。しかしアヴリルさんはこの事実をポジティブに捉え「だからこそクリスマスツリーがライトアップされるのは本当に壮観ですよ」と話す。

“暗い村”だからこそ立派なクリスマスツリーが映える光景は他では見られない特別なもので、アヴリルさんはこう語っている。

「この木は私たちの生活の一部となっていて、ライトアップするのは村の伝統にもなっています。村の人々は『このライトアップがクリスマスの始まりなんだ』と言ってくれています。」

「昨年はパンデミックにより人が集まることができず、ライトアップした写真をFacebookに公開しました。今年も人が集まり過ぎないように気をつけていますが、家の前は傾斜になっているので密集しなくてもツリーを楽しむことができます。」

なお毎年ライトアップを行うことで、夫妻は募金活動を行っているそうで「今年は親しい友人が病気で亡くなったので、『Cancer Research(がん治療の研究団体)』への寄付を呼びかけました」と明かしている。

画像は『The Sun 2021年12月7日付「COME TALL YE FIRTHFUL Christmas tree planted in couple’s garden 43 years ago is now a staggering 50ft tall」(Credit: SWNS)』『Redditch Advertiser 2021年12月7日付「VIDEO: Inkberrow couple light up sky with 50ft Christmas tree」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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