Amazon Prime Videoの人気バラエティ番組『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』(以下、ドキュメンタル)。12月3日からシーズン10の配信が始まった。

【写真】ドキュメンタルの面白さを語るふたり

松本人志に選ばれた出演者たちが互いに笑わせ合うお笑いバトル『ドキュメンタル』。2016年から始まり、今回は各シーズンの優勝者6名が集まるチャンピオンシップとなっている。

シーズン5、7で優勝したハリウッドザコシショウ、そして最多出演者であり、シーズン4、8の優勝者・くっきー!野性爆弾)のふたりに『ドキュメンタル』について語ってもらった。

――今回は歴代優勝者がそろうとあって、プレッシャーもありましたか?

くっきー! ないです、ないです。めっちゃ楽しくて、逆に言えば怖さが全くない。ネタが尽きないなら、毎回でも出たいぐらい。だから今回はチャンピオンの中の1位を決めるって聞いて、それはもうワクワクしてましたね。まさに、ずっと待ち望んでました。

ザコシ 俺もそう。だってエピソードトークしろって言われるより、全然こっちの方がいいもん。

くっきー! わかりますわ。だって得意分野やから。例えば『ドキュメンタル』と『すべらない話』どっちか選べって言われたら、絶対に『ドキュメンタル』行きます。

ああ、でも『王様のブランチ』とか、ああいう"J-POP番組"は考えますわ。あんな平和な情報バラエティ番組のなかで、何ができるか勝負したいですわ(笑)。


――ザコシさんも『ドキュメンタル』を楽しみにしていたんですね。

ザコシ そうですね。でも僕ね、一応2回出て2回とも優勝して、勝率が10割なんですよ。だから10割を下回りたくないなっていうプレッシャーはありましたね。

くっきー! 『ドキュメンタル』で10割ってエグいですよね。怪物ですよ。もう『ザコシメンタル』作ったほうがいいですよ。ザコシショウさんがボケて、それにみんながツッコんでいくってスタイルで。

ザコシ だったら弱い人で固めたいね。すげえ笑ってくれるから快感じゃないですか。フットボールアワーの後藤(輝基)とか千鳥のノブとか。ゲラ尽くしね。

くっきー! 『ゲラメンタル』いいですね(笑)。河本準一次長課長)とかも入れてね。逆にゲラメンタルなのに笑わへんかったらどうしようっていう緊迫感はありそう。

ザコシ でも今回、制限時間が6時間でよかったですよ。前回のシーズンは4時間で短かったんですよ。それだったらイヤだなと思ってたので。できる限り長くやりたい。

くっきー! 僕も時間は無制限でもいいぐらいで。ただ願わくば、チャンピオンシップはルールを変えて、落ちる可能性をもっと低くしてほしかった。やっぱ全員おもろいボケをしてくるから。


――くっきー!さん自身、ゲラだと自認していますよね。

くっきー! そうなんですよ。笑い終わった後の寂しさってホンマないですよね。もう何もできへんと思ったらつらくてつらくて。それがもうすごいストレス。

ザコシ ああ、やっぱそうなんや。

くっきー! そうですよ! もうそれやったら家帰って子供のおでこにキスしてるわっていう感じで。毎日してるんです。だからここにカサブタできてますから。

ザコシ 嘘やろ! 汚いわ!

――毎回、参加者不明のまま参加してきた『ドキュメンタル』ですが、今回は把握していた分、対策をしていたんですか?

ザコシ 誰用に対策とかはないですね。その場その場で考えているものを早くやりたいっていうところが一番なんですよね。

くっきー! 僕もですね。小道具とか用意はしますけど、生き生きしてる小道具をリュックに入れるだけの作業やったなあ。

ザコシ それでいうと、僕の小道具はいつも多いですね。不安なんですよ。だから詰めるだけ詰める。『ドキュメンタル』では、ボケが高みになっていっちゃうんですよね。だから万が一の確率ですけど、普通ならスベるけど『ドキュメンタル』っていう特殊な空間だとウケるものもあるんですよね。

くっきー! 小道具を置いている部屋は、怨念が渦巻いてますよね。ウケたい欲求のこもったモノが一堂に集まっているから、あそこにレベルの高い坊さんが入ったら耳から血吹き出すはずですわ。

ザコシ なんやその呪いの部屋!


――ちなみに今回、ザコシさんが極楽とんぼの山本(圭壱)さんに仕掛けて始まりましたが、それも事前に用意していたわけではなかったんですか?

ザコシ 山本さんはどう扱っていいかわかんなかったですね。一番仕掛けにくい人だなと思って。だからあの部屋に入った瞬間、最初に行ったろと思いました。

くっきー! みんなあんまり一緒に仕事してなかったから、傾向と対策ができにくかったでしょうね。だから、もしザコシさんがいかなかったら僕、鎌で頭そいでましたよ(笑)。

でも、ザコシさんがいったことでみんなやりやすくなったし、山本さん自身が"おもちゃ感"を出してくれたのもすごいところだなと思いましたね。

――シーズン10という回数としてもチャンピオンシップという形も、ひとつの区切りになった気がしますが、今後の『ドキュメンタル』に対する希望や予測はありますか?

ザコシ 区切りといえば区切りだよね。僕の予想なんですけど、ちょっと若返りするんじゃないかと思ったんですよね。もしこのシーズン10がチャンピオン大会じゃなかったら、野田クリスタル(マヂカルラブリー)とか、おいでやすこがは絶対くるなと思ってました。

くっきー! たしかにその辺はまだ参加してないですからね。僕はこの『ドキュメンタル』はそのまま続きつつ、以前やった『女子メンタル』とか『イケメンタル』みたいなスピンオフが増える気がします。例えばお坊さんが集まった『和尚メンタル』とか。

ザコシ 何を競うねん!

くっきー! お経の声のデカさとか。あと『昆虫博士メンタル』とか『政治家メンタル』とか、とにかく色んなジャンルが集まって、最終的には地球規模の最強を決める『アースメンタル』になるでしょうね。

ザコシ だから何を競うねん!


――最後にこのチャンピオンシップを経て、改めて戦ってみたい相手はいますか?

くっきー! 松本さんはないでしょうけど、(明石家)さんまさんとかやってみたいですね。さっきの『ゲラメンタル』じゃないけど、さんまさんもゲラだから3回ボケたら「ヒィー!」「ヒィー!」「ヒィー!」って3回引き笑いが響いて、すぐ終わるはずですよ。それはそれで面白いでしょ。

ザコシ 僕はなんやろな、気難しい人とか。ボクシングの山根(明)会長とか絶対笑わねえじゃん。そこを笑わせる『山メンタル』とか挑戦したみたいですね(笑)。

■『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタルシーズン10
Amazon Prime Videoにて全5話一挙独占配信中【http://www.amazon.co.jp/documental
出演:松本人志(ダウンタウン)、山本圭壱(極楽とんぼ)、ハリウッドザコシショウ、くっきー!(野性爆弾)、小峠英二バイきんぐ)、久保田かずのぶ(とろサーモン)、ゆりやんレトリィバァ、千原ジュニア千原兄弟)、藤本敏史(FUJIWARA)、後藤輝基フットボールアワー

取材・文/鯨井隆正 撮影/五十嵐和博

「ドキュメンタル」シーズン10に出演したふたり