在留資格のない外国人に対する社会意識や、現在の入管制度を改善していこうと、有志の弁護士12月14日、全国的なネットワーク団体を結成した。

正式名称は「入管を変える!弁護士ネットワーク」。在留資格のない人や難民申請者、その家族などを支援する弁護団・弁護士のつながりで、現在までに全国157人が参加している。

(1)入管施設に収容されている人を不当な身体拘束から解放することや、(2)在留資格のない人への就労禁止など、非人道的な取り扱いの撤廃すること――などを目的としている。

当面の目標は、来年の通常国会で再提出の動きがあるとされる入管法「改正」案をとめること。個別の事案について情報共有しながら、市民・メディアと連携して政策提言などもしていくとしている。

事務局長をつとめる高橋済弁護士は「わたしたち弁護士が、地域、地域で、この問題について発信し、難民申請者や在留資格のない人への誤解、偏見を払拭して、社会の意識を変えていきたい」と話した。

●「本当の『改正』をみんなの手で」

この日に開かれた設立総会では、指宿昭一弁護士(第二東京)、駒井知会弁護士(東京)、中井雅人弁護士(大阪)、稲森幸一弁護士福岡県)が共同代表に選任された。

名古屋入管に収容中亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマさんの遺族の弁護団の1人、駒井弁護士は次のように語った。

「『人間に生まれてきてよかった』。亡くなる2カ月前にウィシュマさんが友人への手紙に書き残した言葉です。彼女はこう言っています。『動物よりも深く考えることができるから許すこと、助けることができるのです。幸せになるために我慢したり、傷ついたり、頑張ったりすることが必要なんですね』。

これを書いて、彼女は2カ月生きることができませんでした。

わたしたちが望むのは、ウィシュマさんが命を落とすことなく、今日も生きていられた世界です。『人間に生まれてきてよかった』とつぶやけたはずの世界に移りたいと思っています。

ウィシュマさんだけではありません。日本で暮らす非正規滞在の子どもたち、大人たちの未来に希望を与える制度をつくらないといけない。

ありえないほどの難民鎖国制度のもとで、人間としての尊厳を奪われ、人生を潰されていく、難民たちが日本にいます。いつまでもこんな日本でいいのでしょうか。日本の入管制度、難民保護制度は絶対に変えなければなりません。

しかし、今年、政府から通常国会で出されたような案を来年以降、焼き直しで出して通そうとするのは絶対にダメです。人間を人間として扱わない違法な『改悪』は絶対に許しません。本当の『改正』をみんなの手で成し遂げましょう」

「在留資格ない人に希望を」 入管制度の改善目指して弁護士157人が全国ネットワーク設立