たとえ誰かを傷付ける意図はなかったにせよ、うっかり発言によって芸能人が被るダメージは絶大だ。それが“生配信”であればなおさらだろう。

 2021年も、多くの芸能人が様々な失言によって、窮地に追い込まれたケースが見られた。

 なかでも大きな騒動に発展したのは、モデルのマリエが4月4日深夜、インスタグラムの生配信にて口にした内容だった。

 マリエは、今から15年前の18歳当時、「クイズヘキサゴン」(フジテレビ系)などで共演していた元お笑いタレント島田紳助氏に呼び出され、同氏から関係を結ぶよう要求されたと告白。その場にはマリエのほかにもお笑い芸人の出川哲朗や、やるせなすといった面々が同席していたものの、彼らはマリエを助けるどころか、同氏と関係を結ぶよう勧めてきたというのだ。

 マリエは生配信中、何度も「これは本当の話」と強調し、島田氏への怒りや、それを止めなかった出川について「テレビに出てるのも大嫌いだし、CMに出てるのもマジで許せない」とストレートな感情を露わに。また、一連の告発により、「(関係者に)殺される」とまで恐れていた。

「マリエの告発が様々なニュースメディアによって報じられると、当初はマリエに対する同情の声も飛び交いました。しかし、15年も前のことであるという点や、配信中のマリエが酔っていたような様子だった点、さらに、騒動が過熱している最中にトークイベントの告知や暴露本の出版計画などが報じられたことから、『告発は宣伝の一環?』『とうとう怪しくなってきたな』などの声が上がり始めました。

 また、問題の発言から10日後に行った生配信では、『“告発”とかではないので』『炎上させるつもりなんてない。そうさせたのはユーチューバー。私は何もしていない』などと釈明し、この説明についても、『あまりにも無責任』『あんなこと言っておいて、炎上させるつもりはなかったは通用しない』『出川さんがかわいそう』との指摘が殺到。マリエにとっては15年前の確かな真実を語ったつもりなのでしょうが、内容が内容だけに、あのような形での告発はあまり賢明なやり方ではなかったのかもしれません」(テレビ誌ライター)

 なお、マリエの発言について、出川ややるせなすの所属事務所はそろって否定。5月13日放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)では、告発騒動に関する話題を振られた出川が「僕、100%言ってません!」「これから真実が判明しますから」などとハッキリ語っていた。

 結局、真相は明かされないまま終わってしまったが、2021年を騒がせた発言であったことは間違いないだろう。

(木村慎吾)

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