みなさんは好きなコンビニ、ありますか? セブン、ローソンファミマミニストップなど、著名なコンビニは数多くあれど、やっぱり住んでいる場所から一番近いコンビニによく行くんじゃないでしょうか。筆者も同じで、長年、近所のセブンイレブンに通ってスイーツや食品などを買ってきました。

 で、食べ物に関しては、まあ多少の違いはあるにせよ、どこのコンビニも味に大差はないだろう、と思っていたんです。昨年、この4社の定番商品を食べ比べる企画を始めるまでは…。その企画は、たまごサンドやプリン、シュークリーム、冷凍チャーハンなど、コンビニのド定番グルメを買い集めて食べ比べをし、どこのが一番美味しいかを決める、という内容でした。

 食べ比べを通してわかったこと。それは、コンビニごとに味の傾向も食感も別モノと言っていいほど違うということ。たとえばコンビニの超定番スイーツ・プリン。レトロな硬めのプリンから、とろとろタイプ、バニラの香りの強弱に至るまで、コンビニごとにまさに千差万別。本当に違います。結果、優勝したのはローソン「昔ながらのカスタードプリン」でした。スイーツといえばセブンが頭一つ抜けている、という前評判を覆してのローソン。意外で面白くないですか?

どのコンビニでも売っているプリンも、味わいはブランドごとに千差万別
どのコンビニでも売っているプリンも、味わいはブランドごとに千差万別

 最終的には自分の好みに帰結するのですが、この企画を終えてから、筆者はプリンを買うならローソンシュークリームファミマ、冷凍チャーハンならセブン…といった具合に、食べ物ごとにわざわざ特定のコンビニに足を伸ばすようになりました。

 そこで今回は、2021年に各コンビニで実際に食べ比べたシュークリームメロンパン、たまごサンド、鮭おにぎり、冷凍炒飯の中から、特に美味しくて1位に選ばれた激ウマな逸品を一挙にご紹介したいと思います。

シュークリームからメロンパンまで。コンビニスイーツ編

シュークリームはプリンと並ぶコンビニの人気スイーツ
シュークリームはプリンと並ぶコンビニの人気スイーツ

 ご存知の通り、コンビニにはシーズンごとに次々と新作グルメが登場します。特にスイーツは激戦区で、入れ替わりが特に激しいです。定番商品のシュークリームやプリンでさえ、味や食感のトレンドによってちょこちょこ変わっています。これを追いかけるのも楽しみの一つ。まずは各社のシュークリームを食べ比べてわかった1位の商品はこちら。

シュークリーム1位:ファミマの「濃厚カスタードシュー」

ファミマの「濃厚カスタードシュー」130円・252kcal
ファミマの「濃厚カスタードシュー」130円・252kcal

 シュークリームの評価基準は、シュー生地がサクッとした食感で、中のカスタードクリームがとろりとなめらかな口当たりで、たっぷり入っていること。つまり、奇をてらわないクラシックシュークリームです。

 そこでセブン、ローソンファミマミニストップの4社、計4種類のシュークリームを食べ比べたところ、もっとも理想に近く、圧倒的に満足感が高かった商品は、ファミマの「濃厚カスタードシュー」でした。

カスタードクリームたっぷりで食べごたえも抜群
カスタードクリームたっぷりで食べごたえも抜群

 この「濃厚カスタードシュー」、シュー生地は一番厚いところで8mmほどあり、食べるとサクッとした食感の適度な歯ごたえ。半分に切ってみると、カスタードクリームがシュー生地のフチまでいっぱいに入っていて、トロリとこぼれ落ちそうです。卵の濃厚な味わいが生きているのも最高でした。

メロンパン1位:ローソンの「サックリメロンパン」

ローソン「サックリメロンパン」116円、342kcal
ローソンサックメロンパン116円、342kcal

 続いてメロンパン。普段、筆者は専門店で買うことが多く、コンビニのメロンパンなんてどれも一緒だろう、と侮っていたのですが、その偏見がいい意味で裏切られる結果に。セブン、ローソンファミマミニストップの4社、4種類を食べ比べて、その個性の違いに驚くとともに、想像以上の美味しさにうなりました。そんな中で、見事に優勝を果たしたのがローソンの「サックメロンパン」でした。

“外ホロホロ、中しっとり”の理想的メロンパン
“外ホロホロ、中しっとり”の理想的メロンパン

 決め手となったのは、“外ホロホロ、中しっとり”。砂糖がまぶされた外のクッキー生地がカリッとしていて、かつホロホロした食感。そして芳醇な発酵バターのコクと香りも感じます。中のパン生地もふわふわで、しかも4社の中で一番しっとり感もありました。つまり、メロンパンの醍醐味たる、外と中のコントラストが秀逸なのです。

 しかも、表面にまぶされたザラメが甘すぎず、発酵バターをふんだんに使っているのにしつこさもない。非常に軽くてペロリと食べられます。メロンパンに対する並々ならぬ意気込みをローソンから感じる最高のメロンパンでした。

おにぎりやサンドイッチはどこのコンビニがウマい?

コンビニの鮭おにぎりを一気に食べ比べ
コンビニの鮭おにぎりを一気に食べ比べ

 コンビニでしょっちゅう買うものといえば、おにぎりやサンドイッチなどの軽食ですよね。ちなみに筆者は鮭おにぎりとたまごサンドに目がありません。どこのコンビニでも必ず置いてあるアイテムで、味も見た目も大差ないように思いますが、食べ比べるとやはり全然違うのです。

鮭おにぎり1位:ローソンの「焼さけはらみ」

ローソンの「焼さけはらみ」198円・211kcal
ローソンの「焼さけはらみ」198円・211kcal

 最近のコンビニおにぎりは、2つの系統が存在します。つまり定番ラインと高級ラインです。とくに後者は、コンビニごとに米や具材にとんでもないこだわりを感じるものばかり。セブン、ローソンファミマミニストップ4社で売られていた“鮭おにぎり”計5種で比較した結果、ローソンの「焼さけはらみ」(198円)が1番美味しいという結果に。

半分に割ってみたところ
半分に割ってみたところ

 パッケージに「米一粒一粒までこだわりにこだわりました」と書いてある通り、実際に封を開けてみると、ごはんがツヤツヤしていて、ふっくらしているのがわかります。そして鮭がデカい!

 薄いピンク色の美しい鮭はらみは、とてもまろやかな塩味です。パッケージを見てみると、鮭はらみを塩糀漬けにしてから焼いたものだと判明。ご飯も想像以上にみずみずしくふっくらしていて、お米の旨みも感じます。これはかなり上等な逸品、というか貫禄のあるおにぎりです。まるで旅館の朝ごはんを食べている気分になれる、パーフェクトな鮭おにぎりでした。

たまごサンド1位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」

ローソンの「ごろっとタマゴサンド」1個198円・358kcal
ローソンの「ごろっとタマゴサンド」1個198円・358kcal

「たまごサンド」もセブン、ローソンファミマミニストップ、セブンの4社で売られている計6種類で比較しました。たまごサンドの評価基準は、具材の手作り感と、卵とパンのバランスです。

 食べ比べてみて、ダントツで美味しかったのはローソン『まちかど厨房』ブランドの「ごろっとタマゴサンド」(198円)です。ちなみにこの『まちかど厨房』は店内キッチンで手作りされているタイプ。ちょっとズルい感じもしますが、美味しいものは美味しいのでしょうがありません。

 町のパン屋さんで売られているような耳付きで、具材も白身もゴロゴロ入っていて、食感もふわふわ&ホクホク、かつボリュームも満点。しかも、マヨネーズにとがった味がなく、とてもまろやかなんです。

『まちかど厨房』はどこのローソンにもあるわけではないのですが、見かけたらぜひ買ってみてください。とっても美味しいですよ。

コンビニの冷凍食品で一番旨いのは?

 コロナ禍になって気づいたことの1つが、コンビニ各社のオリジナル冷凍食品の種類がとんでもなく増えているということ。

 から揚げや餃子といった“おかず系”、つけ麺パスタなどの“食事系”、はたまたカット野菜などの“食材系”まで揃っていて、遠くのスーパーに行くのがためらわれるような外出自粛中にあっては、より近くのコンビニの存在が実にありがたかったです。

 というわけで、冷凍炒飯やピザなど、定番の冷凍食品を食べ比べてみました。

冷凍炒飯1位:セブンイレブンの「直火炒め極上チャーハン」

セブンの「直火炒め極上チャーハン」321円・609kcal
セブンの「直火炒め極上チャーハン」321円・609kcal

 購入してきた冷凍炒飯は、セブン、ローソンファミマミニストップの4社で、10種類もありました。あまりにも数が多かったので、4人で食べ比べを実施。方法は、商品名を伏せ、ブラインド方式で食べていくというもの。そして全員が満点を付けた商品があったのです。

 それがセブンの「直火炒め極上チャーハン」。まず、具材の卵がきちんと中華鍋で炒めた感じがあり、ご飯は粒感をしっかり残しつつパラッパラです。そしてネギ油の香り、チャーシューの食感に至るまで、ほぼパーフェクト。

 町の中華屋さんの厨房で職人が作った出来たてチャーハンを食べていると錯覚しそうなくらい、全体的なレベルが高い。家で炒飯作りに情熱を燃やすのも楽しいものではありますが、味に関して言えば、これを買ったほうが絶対に美味しいと自信を持っておすすめできます。

冷凍ピッツァ1位:セブンイレブンの「金のマルゲリータ」

セブンイレブン「金のマルゲリータ」537円。焼く前から本格的な雰囲気
セブンイレブン「金のマルゲリータ」537円。焼く前から本格的な雰囲気

 続いて冷凍ピザ。セブン、ファミマローソンの計4社4種類のマルゲリータを食べ比べました。中でもセブンとファミマの商品には、ピッツァ職人が監修しているものがあり、正直言ってお店で食べるレベル。感動しました。

 そして映えある1位に輝いたのは、セブンイレブンの「金のマルゲリータ」。トースターで焼くだけなのですが、もはやお店の石窯で焼いたかのような仕上がり。フチにまだらな焼き目がつき、しかも立ち込める芳ばしい香りによって、自宅が一気にピッツェリアと化します。

「金のマルゲリータ」はオーブントースター(1000W)に入れて約3分半~4分半で焼き上がります
「金のマルゲリータ」はオーブントースター(1000W)に入れて約3分半~4分半で焼き上がります

 かじってみると、もっちもちの生地の食感が最高で、トマト本来の酸味と甘みが感じられるソースがとてつもなく美味。そこに細かくカットしたモッツァレラチーズがたっぷりかかっていて、そのコクの具合もちょうどよく、フレッシュなバジルの葉も香り高い! これがたった537円で食べられるなんて、ちょっと衝撃ですよね。

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 今回ご紹介した以外にも、2021年に編集部で食べ比べたグルメは他にもたくさんありました。その結果を一挙に紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

シュークリーム
1位・ファミマ「濃厚カスタードシュー」
2位・セブン「シュー・ア・ラ・クレーム」

鮭おにぎり
1位・ローソン「焼さけはらみ」
2位・ファミマ「おおきな鮭はらみ」

冷凍チャーハン
1位・セブン「直火炒め極上チャーハン」
2位・セブン「札幌すみれ炒飯」

メロンパン
1位・ローソンサックメロンパン
2位・セブン「やさしい甘さのメロンパン

プリン
1位・ローソン「昔ながらのカスタードプリン」
2位・ファミマ「ふわしゅわスフレプリン」

たまごサンド
1位・ローソン「ごろっとタマゴサンド」
2位・ファミマ「コクのある味わい たまごサンド」

肉まん
1位・セブン「大入り肉まん
1位・ファミマ「極旨黒豚まん」
2位・セブン「肉まん

ナポリタン
1位・セブン「なつかしのナポリタン
2位・ファミマ「野菜の旨み広がるナポリタン

冷凍餃子
1位・ファミマ「お母さん食堂 野菜の旨味たっぷり!本格焼餃子」
2位・セブン「国産の野菜たっぷりレンジで焼き餃子」

冷凍マルゲリータ
1位・セブン「金のマルゲリータ
2位・ファミマ「手伸ばし・薪窯焼き製法のマルゲリータピッツァ

※ご紹介した商品は、すべて2021年の8月~11月時点で販売されていたものです。

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