国分寺の駅からすぐの場所に、お腹いっぱいになれる丼を出す店があると聞き、向かったのは紺色の暖簾が目印の『寅”むすこ食堂(どらむすこしょくどう)』。寅に点々でどらと読みます。

「うちは大衆食堂。気軽に入れてボリュームのある食事が出てくる。あと、一人のお客さんも多いですけれど、何人かで来ていただくことの方が多いですね」。と話すのはオーナーの廣末さん。店の一番人気は具がたっぷり入ってジューシーな「焼き餃子」(5個500円)とのこと。お酒目当てで来る人には「塩モツ煮」(450円)も評判だそうです。

大きなテーブルが並んだ店内。奥が厨房になっている。「生ビール」450円、「チューハイ」は250円
大きなテーブルが並んだ店内。奥が厨房になっている。「生ビール」450円、「チューハイ」は250円

 席に着きメニューをチェック。目当ての「スタミナ丼」を発見! ここで食べられる丼メニューは「カツ丼」、「親子丼」、「肉あんかけ丼」などがあり、すべて700円。6種ある定食はすべて750円。そして大盛りは+50円。わかりやすい。

スタミナ丼」の大盛りを注文し、出てくるのをのんびり待ちます。周囲を見渡すと、学生さんらしき4人組がワイワイ飲んでいる他は、年配の男性一人で黙々と食事をしているなど、食事目的できた人と、飲み目的できた人の両方がいる印象。11時から23時までの通し営業だから、朝から飲む人もいれば夜遅くに食事に来る人もいるんだろうなぁ。

卵が小さく見える! ラーメンどんぶりで登場した「スタミナ丼」約1.7kg

黄味がウズラみたいに見えるけれど普通の鶏卵です。「スタミナ丼」(大盛り、味噌汁付き)750円
黄味がウズラみたいに見えるけれど普通の鶏卵です。「スタミナ丼」(大盛り、味噌汁付き)750円

 待つこと数分、目の前にドン! と登場した「スタミナ丼(大盛り)」(750円)。計測すると、直径21.5cmのラーメン丼に高さ約12cm、重さは1720g(器の重さを除く)。えーっと、特盛りとかじゃなくて+50円の大盛りでこのサイズ!? 某有名牛丼店の並盛り1杯が340gだとすれば、5杯分ちょっとのボリュームってことになります。

「味付けはニンニク醤油。肉、タマネギ長ネギが入っています」とオーナー。一口食べてみると、色は薄くとも味しっかり。ほんのちょっぴり甘じょっぱくて、これはゴハンが進む! と確信。もちろんニンニクもしっかり効いています。

高さは約12cm、8.5cmの高さのラーメンどんぶりからはみ出しそうな肉の量。嬉しすぎる!
高さは約12cm、8.5cmの高さのラーメンどんぶりからはみ出しそうな肉の量。嬉しすぎる!

 ちなみに味噌汁は133g(器の重さを除く)。なので、トータル1853g。つまり、2kg程度をさらっと完食できる人じゃないと難しいってことですね。このボリュームで750円は良心的すぎる。

 そもそも、なんでこんなに大盛りに?「国分寺は学生が多い街なんですよ。部活帰りの学生さんが大盛りゴハンを食べて満足してもらえるようにと。最初は無料で大盛りにしていたんだけれど、+50円にしてさらにいっぱいにしたんですよ」。学生街だからデカ盛り。もはやデカ盛りあるあるですね。

 ちなみに大盛りにすると器がラーメンどんぶりに、そして具も2割増しになるそうです。

ゴハンにもタレが染みていい感じ。玉ねぎの程よいシャキシャキもいい食感!
ゴハンにもタレが染みていい感じ。玉ねぎの程よいシャキシャキもいい食感!

 完食するためのアドバイスを聞くと、「後半になってゴハンだけ残った場合、卓上にふりかけがあるので、それをかけて食べてください」。なるほど! ペース配分を間違えて後半ゴハンだけになった時に、ふりかけがあると進むってことですね。

 もしお腹が2kgなんて余裕、とかなら、人気の「餃子」(500円)とか、「しらすの厚焼き玉子」や「ピリ辛もやし炒め」など300円のおつまみメニューを追加するのもありです。300円ツマミなら、1品追加してもトータル1050円。お財布的にも良心的。

「いっぱい食べたければ来てください。1品1品ボリュームに自信あり!」(オーナーの廣末昇さん)
「いっぱい食べたければ来てください。1品1品ボリュームに自信あり!」(オーナーの廣末昇さん)

 最初はそのまま食べ、途中から生卵をほぐしてまろやかに、そして肉がほぼなくなった後半にふりかけで味変! さっきまでのにんにく醤油味からさっぱり味に変わるので、確かに進む。でも、さすが1.7kg超え。最後の方は、お腹の皮が限界までパンパンになり、水分が欲しくなるけれど、ここで飲んだら膨らむ! やばい! チビチビと口に含む程度に補給し、いけるところまで頑張ろうと思っていたら、「持ち帰りOKですよ」とオーナー

 ここは素直に敗北を認め、食べ残した分を包んでもらいます。無理して食べ切るより、後で美味しくいただくということで。次回は普通盛りにして、評判の「塩モツ煮」とか、「鶏唐揚げ」(4個500円)など、他のメニューも楽しみたいなぁ。「チューハイ」(250円)とか、「ホッピーセット」(450円)も良心的価格だから、センベロを楽しむのも良さそうです。

 国分寺に住んだら、電車降りてふらっと寄って、300円つまみと250円チューハイでサクッと、みたいなのもできそうな、国分寺住民がちょっと羨ましくなる、また来たくなるお店でした!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

寅”むすこ食堂(どらむすこ食堂)外観

店名:寅”むすこ食堂(どらむすこ食堂)

住:東京都国分寺市本町2-12-1
TEL:042-327-1220
営:12:00~23:00 (L.O.22:30)
休:なし

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