プレミアリーグ第22節、マンチェスター・シティvsチェルシーが、日本時間15日21:30にエティハド・スタジアムでキックオフされる。11連勝中の昨季リーグ王者と、2戦連続ドロー中の昨季ヨーロッパ王者が10ポイント差で迎える、プレミアリーグ頂上決戦だ。

2021年をリーグ10連勝という最高の形で終えた首位のシティ(勝ち点53)。2022年初戦となった前節のアーセナル戦では日程面でのディスアドバンテージが大きく影響したこともあり、試合を通して低調なパフォーマンスに終始。それでも、FWマフレズのPKと数的不利を得て迎えた後半アディショナルタイムにMFロドリが決めた劇的ゴールによって2-1の逆転勝利。新年を白星で飾ると共にリーグ連勝を11試合に更新した。

先週末のFAカップも新鋭パーマーの活躍などで4-1の快勝を収め、新年連勝スタートのグアルディオラ率いるチームは、リーグ2連覇に向けて重要なホームでのビッグマッチに臨む。

対する暫定2位のチェルシー(勝ち点43)は、ブライトンリバプールを相手に年を跨いで2試合連続ドロー。ただ、土壇場で追いつかれたブライトン戦と異なり、前節のリバプール戦では2点を先行されながらもMFコバチッチ、FWプリシッチの2ゴールで追いつき、パフォーマンス自体も上々だった。その証拠に直近に行われたEFLカップ準決勝のトッテナムとの2試合では、積極的にメンバーを入れ替えながらも安定したパフォーマンスで2連勝を飾り、前半戦の良い時期の状態に戻りつつある。
そして、復調気配漂うチームは逆転優勝に向けて勝ち点3奪取必須の一戦で、絶好調のシチズンズを相手に、0-1のスコア以上の力の差を見せつけられた前回対戦のリベンジを狙う。

マンチェスター・シティ
【4-3-3】
マンチェスター・シティ予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.

GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ルベン・ディアス、ラポルテ、カンセロ
MF:ベルナルド・シウバロドリデ・ブライネ
FW:ガブリエウ・ジェズス、フォーデンスターリング

負傷者:DFストーンズ
コロナ陽性者:なし
出場停止者:なし

出場停止者はいない。その他では軽傷を抱えるストーンズがアフリカ・ネーションズカップ参戦中のマフレズと共に欠場の可能性がある。

スタメンに関しては各選手の配置に若干変更の可能性もあるが、前述の11人を予想。アケやグリーリッシュ、ギュンドアン、フェルナンジーニョ、パーマー辺りにも出番があるかもしれない。

チェルシー
【3-5-2】
チェルシー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ケパ
DF:リュディガー、チアゴ・シウバ、サール
MF:アスピリクエタ、カンテ、ジョルジーニョ、コバチッチマルコス・アロンソ
FW:マウントルカク

負傷者:DFチルウェル、リース・ジェームズ、チャロバー
コロナ陽性者:DFクリステンセン
出場停止者:なし

出場停止者はいない。長期離脱中のチルウェル、リース・ジェームズに加え、チャロバーが引き続き欠場となる他、直前にコロナ感染発覚のクリステンセンが起用できない。また、アフリカ・ネーションズカップ参戦中の守護神メンディも不在だ。

システムに関してはここ最近になって4バックのオプションを含め、複数の布陣を使い分けているが、[3-5-2]の布陣を予想。ただ、前回対戦で機能しなかった面もあり、[3-4-2-1]、[4-2-3-1]の採用も十分にありそうだ。

スタメンに関しては前述のメンバーを予想したが、3バックの右にアスピリクエタを置き、ハドソン=オドイかプリシッチウイングバックに配する可能性もある。また、ヴェルナー、ハヴァーツ、ツィエクとスタメンとそん色ないタレントの起用も想定される。

★注目選手
マンチェスター・シティ:MFロドリ
Getty Images

加入3年目で完全覚醒したシチズンズのオーガナイザー。加入後2シーズンはフェルナンジーニョとポジションを分け合うなど、グアルディオラ監督から全幅の信頼を勝ち得るまでには至らなかったが、稀代の名将と戦術家リージョの薫陶を受けた3年目で絶対的な主力に定着した。

先日のインタビューでペップが指摘したように、これまではホールディングロールを担う中で“動き過ぎる”きらいがあり、攻守両面で効果的なプレーができずにいたが、今季は同胞MFブスケッツを彷彿とさせる立ち位置の妙で中盤に君臨。マイボール時は的確なタイミングで縦パス、サイドへボールを散らして攻撃のテンポを生み出し、守備では相手の起点を潰す好守が印象的。さらに、前節のアーセナル戦のように要所で見せる攻撃参加からシティでのキャリアハイに並ぶ3ゴールを挙げる、スーパーな活躍を見せている。

チェルシーとの重要なビッグマッチではカンテコバチッチ、ジョルジーニョ、マウントら実力者揃いの相手中盤とのマッチアップにおいて優位性をもたらす働きが期待されるところだ。

チェルシー:FWロメル・ルカク
Getty Images

ビッグマッチで信頼回復の一撃を目指す。昨夏、クラブ史上最高額の9750万ポンドでインテルから古巣帰還を果たしたルカクだが、ここまではケガやコロナ感染の影響などもあり、公式戦21試合8ゴールと期待されたほどの数字を残せていない。さらに、先日には『スカイイタリア』で指揮官、クラブへの不満、忠誠心を疑わせる内容のインタビューが物議を醸し、クラブ公式チャンネルを通じて謝罪を行う異例の事態を招いた。

その後、直近では公式戦3試合連続で先発出場し、FAカップの5部のチェスターフィールド戦では禊の1ゴールを記録。しかし、その3試合ではチェルシーファンの信頼を取り戻すほどのインパクトを残すまでには至っていない。そのため、今回の大一番ではチームを勝利に導くゴールを挙げて信頼回復を図りたいところだ。

以前からビッグマッチで勝負弱いことから“雑魚専”とも揶揄されるベルギー代表FWは、チェルシー復帰後は当時絶不調だったアーセナル相手に1ゴールを挙げているが、それ以外の試合では思うような活躍を見せられていない。ただ、対シティではエバートン時代のリーグ戦で通算4ゴールを挙げており、相性はそこまで悪くないはずだ。
サムネイル画像