婚活をしている女性たちから、「好きではない人からはアプローチをされて、好きな人には振り向いてもらえない」という話をよく聞きます。なぜ、好きな人には振り向いてもらえないのか。それは普段のご自身の婚活に臨む姿勢に、選んでもらえない理由があるのではないでしょうか。

デートの夕食がうどんだったことに憤慨

 吉田さとえさん(32歳、仮名)は同い年の藤原義則さん(仮名)とお見合い後、交際に入りました。そして、初デートで映画に行くことになったそうです。デートを終えて、さとえさんから、「交際終了」の連絡がありました。その理由は映画の後の食事にありました。

「ショッピングモールに入っている映画館に行ったんですね。終わったら、夕方の6時。『軽く、夕食を食べていきませんか?』と言われたので、『そうですね』とお返事したんです。そうしたら、どこに行ったと思います? モールの中にあったフードコートでした」

 連れて行かれたのは、テレビCMでおなじみのうどんチェーン店でした。

「『ここでいいですか?』と言われて、内心、『えっ、初デートの夕食がうどん?』と思いましたよ。でも、『嫌です』とは言えないじゃないですか。列に並んで、天ぷらを自分でお皿にのせて、最後にうどんを注文しました。しかも、自分で選んだものは自分で払うという割り勘システム! あぜんとしました。まあ、映画代は出していただきましたけど」

 さとえさんは、とても憤慨していました。

 婚活をしている女性の中には、さとえさんのように、食事をする場所にこだわる女性がとても多いです。それが安いチェーン店であろうものなら、目をつり上げて怒ります。そして、「デート代は男性が支払うのが当たり前」だと思っている女性もまだまだいます。

 一方で、お店にはこだわらず、どこでも笑顔で食事ができ、さらに、男性がごちそうしてくださると食事後のお茶代を払ったり、「少し取ってください」と“女子割り”を提案したりする女性たちもいます。

 どちら側の女性がいいのか、正解はありません。ただ、男女平等の世の中ですから、男性に「こうしてほしい」「ああしてほしい」と多くリクエストをするよりも、イコールな立場で接してくる女性の方が、今の時代は選ばれるような気がするのです。なぜなら、経済的にも精神的にも寄り掛かられるより、自立していて、自分のことは自分でできる人の方が、結婚した後が楽だと思う男性が多いからです。

女性からランチと観光に誘われて、ああ勘違い

 今年から、結婚相談所で婚活を始めることにした登山幸一さん(仮名、40歳)は、イベント業者の主宰する婚活パーティーに参加しました。

「昨年、離婚したんです。それで、このまま、1人の人生も寂しい、ならば、行動を起こそうと思ったんですね」

 なぜ、生まれて初めての婚活にパーティーを選んだかというと…。

「婚活アプリだと、会うまでにメッセージのやりとりをしないといけない。文章で自分のことをうまく伝えられない気がしたし、『1人とやりとりしても結局、会えないこともある』とアプリをやっていた友達に聞いたんです。その点、パーティーなら、その場所に行けば、一遍に複数の人に会える。その方が効率的じゃないかって」

 こうして、不安と期待を抱えながら、パーティーデビューをしました。

「8対8のパーティーでした。2組のマッチングカップルができたんですが、自分はマッチングならず。敗北感を味わいながら、パーティー会場のビルを出たら、横断歩道のところに、僕が番号を書いた女性が立っていて、僕に向かって、手を振ってきたんです」

 その女性は石山有紗さん(38歳、仮名)。彼女は近づいてきて言いました。

「先ほどはどうも。よかったらこれから、ランチに行きませんか?」

 驚きとともに、うれしい気持ちになりました。そして、2人で、駅の近くの和食屋さんに入りました。和定食を注文し、それが運ばれてくるまでの時間、幸一さんは尋ねました。

「僕はあなたの番号を書いたんですよ。どうして、書いてくれなかったんですか?」

「もし、私が書いて、登山さんが書いてくださらなかったら、ショックが大きいなって思ったから」

 そうか、そうだったのか、だから、横断歩道のところで待っていたのかと幸一さんは妙に納得しました。

 和定食を食べ終えて店を出ると、有紗さんは言いました。

「まだ午後2時だし、よかったらこれから、東京タワーに行きませんか? 私、東京に来たのが半年前で、それまで関西にいたから、東京タワーはまだ上ったことがなくて」

 これはまだ、自分と別れたくないサインだと思った幸一さんは彼女の気持ちがうれしく、そこから、東京タワーへと移動しました。東京タワーの料金はメインデッキに行くのが1200円、さらにその上のトップデッキに行くのが3000円。「こんなときこそ、ケチケチしていてはいけない」と3000円のチケットを2枚奮発しました。

 幸一さんも東京タワーを訪れたのは小学校の遠足以来で、デッキからの大都会の眺望に目を奪われていました。ただ、有紗さんが自分とは離れた場所で景色を眺めていたり、1人で写真を撮っていたり、土産物を物色していたりしたことに少し違和感を覚えましたが。

 東京タワーデートを終えて、別れ際に幸一さんは言いました。

「連絡先を教えてください。また会いましょう」

 すると、有紗さんの顔が能面のようになり、冷たい声で言い放ちました。

「連絡先は教えられません。今日はありがとうございました

えっ?

 その場に幸一さんを残し、有紗さんは速足で去っていったのです。

 そのときのことを、幸一さんは私にこう話しました。

「生まれて初めて、婚活パーティーに参加しましたけど、婚活の厳しい洗礼を受けましたよ。結局、自分のことを気に入っていたから、横断歩道で待っていたのではなくて、僕が有紗さんの番号を書いたことを知っていたから、タダ飯を食べて、タダ観光をしたかったのでしょうね。まあ、パパ活されたってことですね」

 この苦い経験から、幸一さんは結婚相談所でのお見合い婚活をしてみたいと思ったそうです。

「私はお金のかかる女なの」のせりふにあぜん、ぼうぜん

 大谷聡太さん(48歳、仮名)は昨年夏、長年、別居していた妻との離婚が成立し、年末から、気持ちも新たにお見合い婚活をスタートさせました。

 そして、12月お見合いから交際に入った上野洋子さん(43歳、同)と2回目のデートを終えたところで、私に面談を申し入れてきました。事務所にやってきた聡太さんが言いました。

デートで行くお店を毎回、彼女が指定してくるんです。それが、小じゃれたチェーン系のお店ではなくて、ミシュランで星がつくような有名シェフがいるお店なので、1回の食事が結構いい値段するんです。2回目のデートを終えたときに『洋子さんって、おいしいお店をたくさん知っているんですね。グルメですね』って言ったんです」

 これには少し、皮肉も混じっていたといいます。聡太さんの年収は1000万円。デート代が払えないわけではないのですが、立て続けに、2人で3万円近くかかるお店を指定されると、この先が思いやられるなという気持ちになったそうです。

 すると、そのときの洋子さんは涼しげな顔で、こう言ったそうです。

「私、昔から、高年収の男性としかお付き合いしたことがなくって。お金のかかる女なんですよ」

 その言葉を聞いて、聡太さんは目を白黒させてしまいました。彼は私に言いました。

「『高年収の男としか付き合ったことがない』と言いつつ、43歳で独身でしょ。しかも、初婚。確かにきれいな人ですけど、これって、誰にも選んでもらえなかったってことですよね。だいたい、『私、お金のかかる女なんです』って平気な顔で言えてしまう43歳の女性を誰が選ぶんですか? そんなわけで交際終了でお願いします」

 今回登場した3人の女性たちに共通しているのは、男女のお付き合いを自分中心に考えているところ。なぜそうなってしまったかといえば、お相手の男性を気に入っていなかったからでしょう。

 男性の店選びが気に入らなかったり、割り勘にされたことに目をつり上げて怒ったりする。お付き合いをする気もないのに、タダランチとタダデートをちゃっかりと楽しむ。高いお店を平気で指定してくる――。

 そうした女性たちは、お金を出してくれる男性を見極める嗅覚が鋭く働くのかもしれません。ただ、こうした女性は自分が本当に気に入った男性が現れたとしても、その男性からも決して選ばれることがない気がするのです。

 婚活が成功する女性は「デート代は男が支払って当然」とは思っていません。たとえ、相手を気に入っていなかったとしても、平気で散財をさせるようなこともしません。そして、一つ一つの出会いに大切に向き合い、謙虚な姿勢でいますから、自分が「すてきだな」と思った男性が現れたとき、その男性からも選ばれるのです。

仲人・ライター 鎌田れい

「選んでもらえない」女性の共通点は?