蘭州銀行(001227/深セン)が1月17日深セン証券取引所メインボードに初上場した。公開価格3.57元に対し、初値は19.9%高い4.28元だった。取引開始後さらに上昇し、終値は43.98%高い5.14元だった。

 同社は1997年に蘭州都市合作銀行として発足。甘粛省蘭州市を拠点とする地方銀行であり、2021年6月30日現在で同市内の中小銀行における融資残高が1位、市場シェアは11.98%、甘粛省の中小銀行における融資残高も1位で、シェアは9.96%となっている。また預金残高も同省、同市いずれにおいても中小商業銀行で1位であり、シェアは同省で13.44%、同市で21.77%である。英誌「ザ・バンカー」の2021年世界銀行トップ1000ランキングで324位に入り、前年より35位上昇した。

 また、中国政府の「三農」(農業・農村・農家)問題解決政策に呼応し、貧困支援を目的とした積極的な融資や農村の財産権取引市場の育成、発展に務めるなど、貧困世帯撲滅に向けた取り組みを進めている。

 2020年12月期の売上高は73億366万3千元(前期比4.1%減)、純利益は15億3266万8千元(同2.6%増)。2021年1〜9月期の売上高は59億8200万元(前年同期比30.8%増)、純利益は12億9300万元(同103%増)。新規公開に伴い調達予定の19億6830万元(約355億円)は、すべて資本金の充足に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】蘭州銀行、初値は公開価格より約20%高い4.28元