虐待・暴行・少女

片方は妻子がおり、もう片方は独身。家庭環境こそ違うものの、親しかった30代の男2人は長年にわたり互いの家を行き来していた。

だが昨年9月、前者の男は8歳の娘が親友の性的暴行を受けていたことを知って激怒。親友を死なせたとして逮捕された。その後の展開についてイギリスの『Metro』が報じ、世間の関心を集めている。


■親友の携帯電話に娘の姿

事件はロシア・サマラ州のヴィンタイという村で、昨年9月に起きた。ヴャチェスラフ・マトロゾフ(当時34)が親友のオレグ・スヴィリドフ(当時32)と一緒に酒を飲んでいたところ、スヴィリドフの携帯電話に、自分の娘が6歳だった頃の性的な画像と動画が保存されていることを知った。

特殊な性的嗜好があるとも知らず、親友のスヴィリドフを度々自宅に招いていたことが災いしたという。


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■激怒の父親は親友を…

マトロゾフが厳しく問い詰めたところ、スヴィリドフは小児性愛者であることを認め、過去5年間に6歳から11歳まで複数の少女にいたずらしてきたことを告白した。

マトロゾフは、スヴィリドフを村の近くの雑木林に連れ出すと激しく殴りつけ、「自分の墓を掘り潔く死ね」などと命令。スヴィリドフはその場で死亡し、1週間後に警察が遺体を回収。マトロゾフは殺人容疑で逮捕・起訴された。

■父親を擁護する声が続出

ロケットエンジンの製造工場に勤務し、信頼も厚かったマトロゾフ被告。世間からは「彼の激しい怒りと行動は父親として理解できる」「危険な男が殺されて村の少女たちは安全になった」などと、不起訴処分を訴える声が相次いだ。

この事件はテレビの情報番組でも取り上げられ、著名ジャーナリストもコメントでマトロゾフ被告を擁護。市民がデモや署名活動を繰り広げるなどし、検察当局に大きなプレッシャーをかけていた。


■殺人ではなく自殺教唆で

検察当局は、このほど「マトロゾフ被告を殺人罪に問うことはしない」と発表した。事件直後には、マトロゾフ被告がナイフで刺殺かとも報じられていたが、その容疑はすでに晴れているという。

ただし、スヴィリドフに墓を掘り自死するよう命じていたマトロゾフ被告は、自殺教唆の罪には問われるとのこと。予想される量刑は最大で懲役6年。殺人罪よりぐんと短くなり、非拘禁的措置も検討されるだろうという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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