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 インドで広く信仰されているヒンドゥー教では、牛は神聖な生き物として大切にされている。シヴァの乗り物だったり、クリシュナが牛使いだったりと、ヒンドゥー教の神に近しい特別な存在だからだ。

 今月14日、インド中部で、額に第三の目を持ち、鼻には4つの鼻孔を持つ子牛が誕生した。

 シヴァには額に第三の目がある。この牛こそシヴァの生まれ変わりであると、地元の人は熱狂し大勢の人が一目見ようと行列を作った。

 

【画像】 シヴァの生まれ変わりと崇拝される額に目を持つ子牛

 1月14日インド中部にあるチャッティースガル州ラジナンドガオン地区で額に目を持ち、鼻孔が4つあるジャージー種の牛が誕生した。

 この子牛こそ、ヒンドゥー教で最も影響力を持つ3柱の1柱、シヴァ神の生まれ変わりであるとし、地元の人々は熱狂した。

 地元のみならず、うわさを聞き付けた近隣の村からも多くの人が集まり、この地の文化に従って線香やココナッツ、お金を捧げて子牛を拝むために長い行列ができたという。

Chhattisgarh

 偶然にも1月14日は、ちょうどヒンドゥー教の収穫祭「マカー・サンクランティ」が行われている時期だったことから、この牛の誕生が宗教的に大きな意味を持ち、神の奇跡であるという認識が広まっていったのだ。

 この牛の所有者であるニーラジ・シャンデルさんによると、健康診断した結果、子牛の健康状態に特に問題はなかったという。

 ただし舌が長いため、ミルクを飲ませるのがちょっと大変だという。

 「私はこれまで、三つ目の存在を見たことがない。シヴァ神だけが持っていたものだ。この牛は神の奇跡です!神の化身なのです」と、村人のニールクマール・ベルマさんはインドの通信社ANIにそう語った。

 所有者のシャンデルさんは、当初、子牛の頭に傷があるのだと思ったが、懐中電灯で調べてそれが目であることがわかり驚いたという。

 しかも鼻は2つでなく4つの鼻孔があり、尾も編んであるように見え、神聖なオーラを放っていたという。

 獣医によると、神の生まれ変わりではなく、先天性な遺伝欠陥によるものだというが、何かと不幸なニュースの多いこの時期、人々が牛に希望を求める気持ちもわからなくはない。しかもこのスペシャルな牛は多くの人々に慕われ、大切に育てられるのだ。

 現在健康状態に問題はないということだが、このまますくすくと元気に育ってほしい。

 
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シヴァ神の生まれ変わり?インドで額に第三の目を持つ子牛が誕生。神の奇跡として参拝者が押し寄せる