妊婦・妊娠

新型コロナウイルスワクチン接種を希望していたものの、断念。感染し重症化した女性が出産したこと、しかし死産だったことを、『The Sun』などイギリスのメディアが伝えた。


■ワクチン未接種だった女性

イギリス・ウルヴァーハンプトンで暮らすレイチェルさん(38)が、恋人の子を妊娠し喜んだ。

久々に妊婦になったレイチェルさんは、赤ちゃんのためにも、新型コロナウイルスに感染しないよう気をつけたいと考えるように。そこでワクチン接種を強く希望したが、まだ妊娠初期だったことから断念したのだという。

実際には接種しても問題はなかったが、当時は情報が不足していたようだ。「仕方がない」「接種は産後に延期しよう」と考えたところ、新型コロナウイルスに感染してしまった。


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■出産にも気付かず…

レイチェルさんは重症化し、3ヶ月半にわたって入院。意識のない状態がずいぶん長く続いたため、妊娠24週で出産したことにも気付かなかった。

赤ちゃんは亡くなっていたが、レイチェルさんがそれを知ったのは、出産から数日たった後だったという。赤ちゃんについて聞かされたレイチェルさんは大きなショックを受け、事実を受け入れることがなかなかできなかった。

■悲しみに暮れる家族

超音波で赤ちゃんの状態を何度も確認し、名前を考えるなどして誕生を待ちわびていたレイチェルさん。死亡を聞かされても最初は信じられなかったというが、赤ちゃんの小さな遺体を見せられ、事実を受け入れるしかなかったそうだ。

レイチェルさんには18歳の息子と恋人がいるが、ふたりも悲しすぎる結果に打ちのめされているという。


■「ワクチン接種を」と呼びかけ

レイチェルさんは「すべての人がワクチンを接種することが大事なのです」「接種すれば、私のような思いをしなくてもすむのですから」と語った。

日本でもオミクロン株の感染が急拡大し、新規感染者の数が激増中だ。感染者が増えれば、重症者が出るリスクも高まる。「ただの風邪」と思い込まず、すでに亡くなった人もいることを十分に理解し、引き続き感染予防に努めたい。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

妊娠中に新型コロナ重症化した女性 「死産にも気付かなかった」と悲しみ告白