おしゃれスープご飯と異なるガッツリ系のアプローチで年々注目度を高めているカップ飯。コンビニのカップラーメンコーナーでも、いつの間にかがっちりと居場所を確保し、棚面積も少しずつ拡大しているように感じる。そこで今回は、カップ飯の新しいメニューに注目し、特に個性的な3商品を実食。その味わいを実況しよう。

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 今回いただいのは、立川マシマシさんが監修の「ウマ汁こってり マシライス」と、阿夫利監修の「ゆず塩 阿夫利メシ 冬の、まろ味」、そしてウマーシシリーズの最新版として登場した「日清ウマーメシ 麻辣火鍋飯」の3商品。作り方はすべて同じで、ふたを開けて熱湯を内側の線までまんべんなく注ぎ、5分待って小袋のオイルを入れ、よくかきまぜると完成。最初はどれもスープご飯っぽいが、時間が経つごとに粘り気が出てくる。


●いわゆるガッツリ系ラーメンの魅力がしっかり詰まったカップ飯



 いわゆる二郎インスパイヤ系と言われる「立川マシマシ」の人気メニュー「マシライス」。そのカップ飯が2021年12月よりリニューアルして登場。パッケージにはブタのイラストの上に「ウマ汁こってり」の文字が。ブタにウマ…しかもウマ汁って。と日本語の妙に若干混乱させられながらも、正気に戻って、さあ実食!

 一口食べると、こ、これは、超濃厚でかなり美味い! コクのあるタレと脂、ニンニクの香り、どれもが強く主張しているけどしっかりと調和もしている。まさにパッケージのブタくんの「不謹慎にウマい」というセリフどおり。これがウマ汁ってやつですわ、と数秒前の自分に言い聞かせました。食べ進めると濃いせいで若干飽きてくるけど、水でも飲めば復活する、かなり完成度の高いカップ飯だ。


●あの恵比寿の名店の味とクオリティは感じるんだけど…。



 昭和の時代からラーメン激戦区として知られる恵比寿。そんな競争の激しいエリアに出店し、瞬く間に全国のラーメンファンから愛される存在となったのが、すっきり系ラーメンで知られる「AFURI」だ。2021年7月には「柚子辛紅阿夫利メシ 覚醒」がカップ飯で登場。今回の新作はそれを超えるか!?

 スープは白濁した半透明でご飯にほとんど色がついていない。そしてお味の方は、ん? んん? 塩味なんでしょう。そうパッケージにも書いてあるし。でも、まろ味とも書いてあるように、たしかにまろやか、というかちょっとまろが過ぎるかも。言い方をかえるとボンヤリした味。柚子の風味も感じるし、ネギの食感も素敵です。でもインスタント食品特注のパンチ力というか破壊力がないのも事実だ。お酒を飲んだ翌日に、すっと胃に流れて感謝する、そんなやさしいお味。


●辛いような、そうでもないような。美味いような、そうでもないような



 「シビうま坦々」「メキシカンチリ飯」に続いて登場した日清ウマーシシリーズの最新作。パッケージに「花椒とスパイスの魅惑の香りに咕嚕!!(グールー)」と書かれており、わざわざ読み方まで教えてくれているのに意味が全然わからないことに心がザワザワする。でも麻辣味は嫌いじゃない、というか大好物ですよ!さあ、どんな感じに咕嚕なのか!?

 「シビうま坦々」「メキシカンチリ飯」に続いて登場した日清ウマーシシリーズの最新作。パッケージに「花椒とスパイスの魅惑の香りに咕嚕!!(グールー)」と書かれており、わざわざ読み方まで教えてくれているのに意味が全然わからないことに心がザワザワする。でも麻辣味は嫌いじゃない、というか大好物ですよ!さあ、どんな感じに咕嚕なのか!?

 美味しいからブームになるのか、ブームになったからより味が研鑽されるのか。名作の多いカップラーメンの完成度と比べるとまだまだのようにも感じるが、小さいながらもブームを起こすことでカップ飯の可能性はまだまだ広がりそう。やがてはカップラーメン焼きそばに続く大ヒット商品が生まれるかもしれない。今回の3商品は、そんな楽しい未来を想像させてくれた。(エフェクト・山葉のぶゆき)

※記事中の価格は購入時もの
コンビニなどのカップ麺コーナーで目立ってきているカップ飯