高速道路の雪や氷の除去にあたるNEXCO各社が、「作業中の除雪車を追い越さないで」と呼びかけています。低速で走行する除雪車を追い越しても罰則はないものの、それは極めてリスクの高い行為のようです。

「除雪車を追い越さないで」お願いされるワケ

冬の高速道路は、NEXCOなどの道路管理者が日夜、雪や氷の除去にあたっています。そうしたなか、NEXCOなどがドライバーへ「作業中の除雪車を追い越さないで」と呼びかけています。

除雪車は50km/h以下の低速で作業しており、後続車が追い越したくなるのも無理はないかもしれません。NEXCO東日本北海道支社によると、追い越しても罰則があるわけではなく、安全性を考慮してお願いしているにすぎないといいます。

NEXCO東日本の除雪方式はいくつかの種類がありますが、たとえば「一般除雪」と呼ばれる方式は、右車線側から除雪車3台が間隔をあけながら横に平行(雁行)し、さらに後続車へ注意喚起を行う標識車が伴走します。なかには、それら車両の間をぬうように蛇行しながら追い越していくクルマもあるとのことですが、それは「リスクが高い」行為だそう。

「まず、除雪車の周りは雪が舞っており、視界が遮られます。追い越したとしても、除雪車の前方は除雪されていない状態なので、危険なことが考えらます」(NEXCO東日本北海道支社)

複数台の除雪車の間をぬって追い越しをかける行為については、車両の損傷や横転の危険があるといいます。というのも、「いちばん前を走る除雪車から、左車線へと雪を寄せていくので、車線間に生じる雪の段差に乗り上げる恐れがあります」とのこと。状況によっては除雪車が左右に動くこともあるため、接触の危険性も考えられるといいます。

結局ノロノロについていくべき?

NEXCO東日本北海道支社は、「低速のため後続車にご負担をおかけしている」といい、渋滞が発生しないよう、状況により、除雪車を左側へ寄せるなどして後続車の追い越しを許容する場合もあるといいます。

ただ、これも降雪の状況や道路条件により、必ずしも実施できるわけではないとのこと。そもそも、除雪作業中は道路の最高速度も50km/hに制限されるそうです。

一方、路肩でロータリー除雪車が1台のみで作業しているケースや、凍結防止剤散布車は追い越してもよいということですが、これにも注意が必要です。

「凍結防止剤散布車を追い越す際には、その液体がクルマにかかる場合があります。当社の凍結防止剤は100%塩化ナトリウムですので、ボディーにかかればサビの原因になります」(NEXCO東日本北海道支社)

ちなみに凍結防止剤散布車の速度は除雪車よりもやや速く、70km/hが標準だそうです。

北海道の高速道路における除雪。複数台の除雪車が連なる(画像:NEXCO東日本北海道支社)。