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 1月半ば、アメリカペンシルベニア州には厳しい冬の嵐が到来した。雪が積もった地域での雪かき作業は時間も労力も要する。特に高齢者や障がいを抱える人にとってはなおさらだ。

 そこで地元高校のアメフト部員たちは、雪かき作業を買って出た。家の玄関や私道をシャベル雪かきする作業の背景には、地域の人々との20年以上にわたる繋がりがあった。

【画像】 積雪した住宅や私道の雪かき作業をする高校アメフト部員

Instead of lifting, a Pa. football coach had his team go shovel driveways

 1月半ば、ペンシルベニア州ベセルパーク高校のアメフト部では、大雪の為、予定していたトレーニングが取りやめとなった。

 しかし、選手たちには、その代わりとなるワークアウトヘッドコーチブライアル・デ・ラロさんから伝えられた。

 それは、近隣の家や私道の雪かきをするという作業だ。

 1月16日に選手たちへ向けて投稿されたヘッドコーチツイートには、次のように綴られてあった。

悪天候が予想されるため、月曜日トレーニングは中止となります。その代わり、近所の高齢者や障がいを抱える人たちの私道をシャベル雪かきしてください。

お金を受け取ってはいけませんよ。それが、私たちの月曜日トレーニングとなります。

20年以上続いている地域との交流作業

 17日の朝、ベセルパーク高校アメフト部の選手たちは、早速隣人宅を訪れ、積雪した私道をシャベル雪かきする作業に専念した。

 実は、この雪かき作業は20年にわたり続く、アメフト部の“伝統行事”なのだそうだ。ヘッドコーチブライアルさんは、メディア取材の中でこのように話している。

地域の人々の私道を雪かきするという行為は、前ヘッドコーチジェフ・メテニーさんから続いていて、もう20年以上も行っているものです。

ジェフさんは、雪で学校が休みになった時には、いつでも生徒らに外に出て地域の高齢者や障がい者、また自分たちで雪かき作業ができない人たちの私道の雪かきシャベルでするように言い伝えてきました。

長い間やってきた、この伝統行事を私もジェフさんから学び、みんな引き継いでいるのです。
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40人の部員が5~7時間にわたる雪かき作業

 この日、雪かき作業に従事した生徒は約40人。その中の1人、デイヴィッドシェルプマンさん(16歳)は、他のメンバー同様5~7時間も雪かきをし、その後は母親と一緒にホームレスの退役軍人たちのために食事を作るボランティアに参加したそうだ。

 シェルプマンさんは、メディア取材で次のように語った。

[もっと知りたい!→]ちょっと待て!雪かきに潜む死の危険性。慣れない雪かきは心臓発作の原因となる。特に55歳以上は要注意。

地域の隣人を助けることは、自分自身が大きな何かの一部になるような感覚になります。人助けをすることは、とても気持ちのいいものです。

 長きにわたるこの雪かき作業は、ただ隣人を助けるための行為ではなく、実は地域の交流という重要な役目も果たしているという。

私たちの地域はスポーツを重要としていて、地域の人々は大きな支援を寄せてくれています。

雪かき作業は、地域と交流するいい機会となっていて、サポートして下さるみなさんと繋がる方法の1つなのです。

コミュニティに恩返しができる何かをして、地域の人々との交流を図り、その絆を深めることができるというのはとても素晴らしいことだと思っています。(ブライアルさん)
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 なお、コーチが指示したように、生徒たちは決して雪かき作業の報酬を受け取らない。しかし、生徒らの行為を喜んでくれた人々の中には、報酬を渡す代わりにアメフト部に寄付を申し出てくれる隣人もいるという。

 寒い中での雪かき作業は重労働ではあるが、それを介して地域の人々との交流を持つことで、生徒たちや隣人たちの心たちが温かくなることは間違いないようだ。

References:Pennsylvania football coach sends athletes to shovel driveways for elderly neighbors | Fox News / written by Scarlet / edited by parumo

 
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高校アメフト部員たちが、地域住人宅を雪かき。40人で5~7時間無料奉仕