カラパイアの元の記事はこちらからご覧ください

 地球には経度0度0分0秒と定義された基準の子午線、「本初子午線(ほんしょしごせん)」があるが、火星にもある。

 火星の本初子午線の位置を定義しているのは、エアリークレーターの中にある、直径500メートルほどのクレーター「エアリー0」だ。

 NASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」に設置された高解像度カメラ「HiRISE」が、エアリークレーターの見事な画像を撮影することに成功した。

【画像】 火星の本初子午線の位置を定義するクレーター

 火星のメリディアニ平原にある、直径約40kmの大きなエアリークレーターの内部に「エアリー0」は存在する。

 この画像は、2021年後半に撮影されたものだが、1月20日に公開された画像には、鮮やかな砂丘で埋め尽くされたクレーターを示している。

 エアリークレーターは古代の衝突でできたと思われる。火星も地球と同じような地質学プロセスが絶え間なく進行している。

0_e0

・合わせて読みたい→火星なのに茶色くないだと?NASAの火星探査機が撮影した一面ブルーの世界「オーレウム・カオス」

image credit:NASA / JPL / University Of Arizona

 このHiRISE画像の中央にあるエアリー0は、地球におけるグリニッジ天文台のように、火星の経度0の位置(本初子午線)を定義している。

 もともとは、大きなエアリークレーターが、火星の経度0を定義していた。だが、より高解像度の画像が得られるようになると、更に詳細な特徴が必要になった。

 そこで直径500mほどのエアリー0が本初子午線として定義されることとなった。

 最近では、火星探査機「インサイト」のような着陸船の無線追跡を使用することで、火星の経度はさらに正確に測定されているが、それでもすべてはこのクレーターを中心とした経度0を維持するように定義されている。

 エアリーのクレーター名は、イギリスの王室天文官で1850年グリニッジに子午環 望遠鏡を建設し、その望遠鏡の位置が地球の本初子午線を定義する位置に選ばれる実績を挙げたジョージ・ビドル・エアリー (1801-1892) にちなんでいる。

References:HiRISE | A Greenwich Observatory on Mars (ESP_071502_1750) / written by / parumo

 
画像・動画、SNSが見られない場合はこちら

火星の経度0度の基準となったエアリークレーターの鮮明画像