ファッション誌「Popteen」の専属モデルとしてティーンから絶大な人気を誇り、2021年夏に卒業した後は、女優業を中心に活躍の場を広げている莉子。2022年は2月18日(金)公開の映画「牛首村」をはじめ同日公開の「君が落とした青空」、4月には「女子高校に殺されたい」と、既に3作の映画出演が発表されており、1月クールの連続ドラマ「ファイトソング」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)、2月27日(日)スタートのドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビほか)にレギュラー出演するなど、演劇界から一躍注目の存在となっている。

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「ホラーは怖くてこれまで触れられなかった」という莉子に、今回は映画「牛首村」きっかけでインタビューを実施。“ホラー初体験”となった今作に参加した感想や清水崇監督の演出など作品にまつわること、19歳を迎え“ラストティーン”イヤーに突入したこと、そして2022年に流行りそうなものや「Popteen」卒業後の変化についても聞いた。

――「牛首村」は、“恐怖の村”シリーズ第3弾ですが、出演オファーを受けて率直にどう思われましたか?

ホラー作品は怖くて今まで全然触れられなくて、ほぼ見ずに生きてきたので、オファーを頂いた時は「私でいいのかな?」と思いました。でも、清水組に参加できるということと、“恐怖の村”シリーズは毎年公開されている人気作ということで、怖い部分は抜きにして参加させていただけることがうれしかったです。

――参加するに当たって何か参考に見た作品はありましたか?

見ようと思ったんですけど…どうしても怖くて無理で(笑)。清水監督に相談したら、「別に見なくていいよ。ホラーは怖いよね」っておっしゃってくださって、見ないで現場に入りました。でも、現場の雰囲気と清水監督のご指導のおかげで無事に乗り越えられました。

――ホラー初体験となる今作で演じたミツキについて教えてください。初っ端から登場されますね…。

台本を開いた瞬間、いきなり私のセリフから始まったのでビックリしました。責任重大だなって(笑)。ミツキアキナ(大谷凜香)のアシスタントのような感じで、衣装も制服ですし、イマドキっぽい女の子です。

――撮影現場はスタジオではなく、実際の場所なんですか?

そうです。富山県の坪野鉱泉でした。めっちゃ怖かったですよ! でも監督やスタッフの皆さんはグングン入っていくので、すごいなと。撮影が押して夜になると、もう真っ暗で周りが何も見えなくて怖かったです(笑)。

――いわゆる霊感とかはありますか?

全くないです。ただ、タイミングが悪くて撮影前のお祓いに行けなかったので怖かった…。現場入りした時に不安過ぎて、“お清めスプレー”を自分で買いました(笑)。

――お清めスプレーというものがあるんですか?

そうなんです。ヘアメークさんや出演者さんも持っている方が多いんですよ! それに、松尾(諭)さんが本物のお塩をくださったので、凜香ちゃんと一緒にホテルに行く前にまいたりして、お清めしました。

おかげで「牛首村」を撮っている時期も、今も無事で私は何も霊的なものを感じることがないので、大丈夫そうです(笑)。

――撮影はKoki,さん、大谷さんと3人のシーンが中心でしたが、お二人の印象は?

Koki,さんは同い年で、学年も同じだったので「高校卒業してどう?」とかお話ししました。初共演でしたが、Koki,さんは自分の言い間違いに笑っちゃうようなすごくかわいらしい女の子だったので、現場で助けられることも多かったです。凜香ちゃんとも初めての共演だったんですけど、泊まりがけの撮影ということもあってすごく仲良くなれました。

この撮影が終わってからも、プライベートでちょくちょく会っていますよ。役柄の関係性的にアッキーナミツキは親密なので、そういう部分も意識しないと!と思ったんですけど、初日から凜香ちゃんの人柄に助けられて自然に演じられました。

――莉子さんのように、ホラー作品にあまり触れてこなかった人に対しても、オススメできるポイントを教えてください。

ホラーというだけでなく、姉妹のつながりなど家族のお話が丁寧に描かれている作品でもあるので、人間ドラマとしても楽しめます。私みたいに今まで全然ホラーに触れてこなかった人は最初見るのが怖いかもしれないですけど、見終わった後に「面白かった」という感覚が残ると思うので、ぜひ一度見ていただけたらと思います。

■「Popteen」モデル卒業後の変化

――そして、莉子さんといえば2021年夏に「Popteen」モデルを卒業されましたが、卒業後、意識の変化などはありましたか?

最近はドラマや映画など作品を撮っている途中に少しモデルのお仕事がある、という感じなので、いい意味で気分転換になっています。映像とスチールでは求められることが全然違うんですけど、映像での表情のバリエーションはモデルをやっていたからこそ得られた部分もあるのかなと。

つながっているようでつながっていない、というか同じ世界であって同じ世界ではない、という不思議な感覚はあるんですけど、ありがたく両方のお仕事を楽しませていただいています。

映像では表情だけでなくせりふもそれに乗ってきて、相手の方とのキャッチボールが重要になってくるんです。それは今まであまり経験したことがなかったので、最初は苦戦しましたけど、今ではそれを楽しく感じるようになりました。

――今回はホラー作品初挑戦でしたが、次はどういう役に挑戦したいですか?

サスペンス系とか…学園ものが好きなので悪役もいいですね。クラスに1人はいる嫌な子とか、そういう子も演じてみたいです。ヒロインに嫌がらせしたり、敵対しちゃったり…(笑)。ぜひ、そういうお仕事ください(笑)。悪役待ってます!

――2021年12月には19歳になり、ラストティーンイヤーに突入しましたが、心境は?

20歳に近づいている感覚が怖いですね。「もう19歳!? 早っ!」という。毎年誕生日を迎えても実感がなくて、「本当に1年たった?」というくらいあっという間なので、20歳もすぐだと思います。

でも、やっぱり「10代」という肩書が消えちゃうのは寂しい。今年は存分に10代を楽しみたいです!(笑)

――10代という肩書のうちにやりたいことは?

私の中では、友達とプライベートで制服を着ていいのは10代までなんです(笑)。お仕事は別として、プライベートの制服は10代で終了。今のうちに制服で遊ぶとか、10代らしいことをしておきたいですね。

――そんな10代、ティーンカリスマでもある莉子さんが、2022年に流行りそうだと思うことを教えていただけますか?

私の周りでずっと流行っているのは、韓国系のコスメ、中国系のメークです。韓国系は洋服もメークも音楽もみんな聴いていますね。既に流行しているんですけど、この先もブームは続くと思います。

――周りのモデルさん同士で情報交換もしているんですか?

私はあまり韓国系に詳しくないので、Popteenの仲間で韓国がめっちゃ好きな女の子に「これいいよ」とオススメしてもらったり、スキンケアとかいろいろ教えてもらっています。

――では、ハマっている食べ物は?

干し芋ですかね(笑)。健康食で太りにくいんですよ。お菓子が食べたくなる時にグッと堪えて、干し芋や栗を食べてしのいでいます。

――干し芋!? モデル業界では定番なんですか?

干し芋を食べている人は最近多いですよ! 太らないですし、おなかも満たされるし、ほどよく甘いし、おやつを食べたいときにちょうどいいんです。この前、干し芋を八百屋さんに買いに行ったら、お店の人も「最近若い子に流行っているんでしょ? みんなよく買っていくよ~」っておっしゃっていました(笑)。手軽に買えますし、ジムのトレーナーさんも小腹を満たす食べ物として勧めていました。

――莉子さんの影響で、干し芋がますます流行るかもしれませんね(笑)。

流行ってほしいなぁ(笑)。

サウナにトライしたいです

――2022年は寅年ということで、ダジャレなんですけどトライしたいことは?

トラ…あ、そういうこと!? うまい(笑)。そうですね、ずっとトライしたくてできていないことがあって、サウナです! 最近どの現場でも俳優さんやスタッフさん、誰か1人はサウナで“ととのって”いるんですよ。1回経験したらすんごく気持ち良くてハマるらしいので、寅年はぜひサウナにトライしたいです。

――今まで入ったことは?

暑い所が苦手なタイプなので全然…。でも最近みんながあまりにも勧めるから、19歳になったこともありますし、ちょっと試しに入ってみようかなと思います。

――では、「牛首村」ということと2021年は丑年だったということで、2021年を振り返って思わず「うっしっし」と笑ってしまうくらい、楽しかったエピソードがあれば…。

うっしっしかぁ…!(笑) 「Popteen」を卒業した後、仲が良い高校時代の友人に会ったんです。その時に車で来た子がいて、その子の車のトランクを開けたら「莉子おめでとう!」ってサプライズのお祝いをしてくれていて…。

今まで私が載った歴代の「Popteen」と写真、ひまわりの花がきれいに飾られていたんです。一緒に高校時代を過ごしてきた友達がこんなことをしてくれるなんて、って本当にうれしかったです。

――高校の友達が車で遊びに来る、というのも感慨深かったのでは?

そうなんですよ! 私たちもう運転できるんだ~!というのもうれしかったです。今までの雑誌を買って残してくれていて、本当に友達ってありがたいなと思いました。ということで、感動系のうっしっしでした!(笑)

◆聞き手=月山武桜

※Koki,の「o」はマクロン付きの「o」が正式表記

莉子にインタビューを実施!/ 撮影=ブルータス海田