中国のある有名な経済学者である任沢平氏が、少子化対策として2兆元(約36兆円)の紙幣を増刷することを提案し、中国人の間で議論となった。中国メディアの騰訊は14日、「2兆元をばら撒けば出生率は上がるのか」と問いかけ、それは日本の例を見れば分かると論じた。

 この経済学者の算出によると、出産・子育て支援のために、政府が毎年2兆元をかければ今後10年間で5000万人の子どもが生まれることになるという。この資金は、中国人民銀行(中央銀行)が紙幣を増刷してまかなうことを提言している。背景には、建国以来最低水準を記録した出生率の低さがあるが、実際のところ効果は見込めるのだろうか。

 記事は、少子化対策なら日本を参考にすると良いと紹介している。日本では、中国が一人っ子政策を始めたころには、すでに出生数が減少し始めており、政府はこれまで様々な対策を取ってきた。記事は、出生率とお金との間に密接な関係があることを認め、日本人子どもを生みたがらないのは主に「コスト」のためだと指摘している。これは中国も同じで、一人っ子政策が緩和してからも、経済的理由で2人目を出産しない人は多いと言われている。

 では、「出生率を上げるために紙幣を増刷する」のは解決策になるのだろうか。記事はそれを否定し、たった2兆元ではなにもできないと主張した。日本も少子化対策として莫大なお金を投じてきたが、出生率は低いままで上昇する気配はないことを強調し、「お金で出生率が上がらないことは日本やフィンランドの例からもはっきりしている」と論じた。

 記事は結局、この専門家の提言を否定するだけで、代替案は提示していない。出産・子育てを経済的に支援するという方法は、ある程度理にかなっていると思われるが、日本を例にすればお金をばら撒くだけでは出生率は上がらないと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本のようにお金をばら撒けば「中国の出生率は上がるのか」=中国報道