渋谷駅西口駅前広場暫定整備工事に伴い、東急バスの転回所が、従来の渋谷マークシティ前からスクランブル交差点手前に移設されています。限られたスペースをやり繰りし転回所は設けられていますが、夜間の方がバス列は延びていました。

移設期間は2027年3月まで

多くの人が行きかう渋谷スクランブル交差点、そのすぐ手前の路上で、大型バスが次々と転回するという見たこともない光景が生じています。渋谷駅西口駅前広場暫定整備工事に伴い、東急バスの転回所が2022年1月23日(日)から移設されているためです。

もともと、郊外から玉川通り(国道246号)を走ってきた東急バスは、渋谷マークシティ前で転回し渋谷駅西口ターミナルに入っていましたが、工事の影響でJRと京王井の頭線をつなぐ高架をくぐった先、スクランブル交差点手前の道の真ん中で転回しています。

転回所の両サイドには京王バスなどの停留所もあるため、駅前の道の走行車線は実質的に片側1車線となっています。さらに転回所の内側は京王バスの待機所と停留所に活用。限られた道路空間がギリギリまで、かつダイナミックに活用されています。

前出の高架下には信号機のある横断歩道があり、東急バス折り返し前後で2度もここを渡らなければなりません。横断歩道でどうしてもクルマが詰まってしまいがちで、昼間よりも、タクシーが増える夜の方が転回待ちのバスが列をなす光景が見られました。「ここで止まらないで!」とタクシーに声をかけるバス誘導員の姿が印象的でした。

移設後の転回所まではわずかな距離ではあるものの、こういった事情から東急バスは利用客に対し、バスが到着する時間と、次の停留所に向かうまでの時間が通常よりかかることを告知しています。

また東急によると転回所は、バスロータリーの最終形状としての整備が完了する2027年3月まで運用する予定といいます。なお渋滞緩和に向け、警察とも調整しつつ前出の信号機の表示(車道・歩道のサイクル)を変更することも検討しているそうです。

移設された、東急バスの渋谷駅西口バスターミナルの転回所(2022年1月、乗りものニュース編集部撮影)。