副操縦士が炭治郎…だと?

2月15日まで固定ダイヤで

ANA(全日空)がテレビアニメ『鬼滅の刃』のキャラクターが胴体に描かれた特別塗装機「鬼滅の刃じぇっと -壱-」を、2022年1月31日(月)より国内線定期便へ就航させました。この初便となる同日のNH241便(羽田7時25分発→福岡9時30分着)に、実際に搭乗。通常便との違いを体験してきました。

この特別塗装機は、2021年12月から始まったANAと『鬼滅の刃』とのタイアップ企画の一環で、炭治郎禰豆子(ねずこ。正しい表記はネ+爾)・善逸・伊之助など、同アニメの主要キャラクターが胴体に描かれているのが特徴です。担当機は国内線仕様のボーイング767-300ER「JA616A」で、2月15日までは、羽田~福岡、伊丹、新千歳の固定ダイヤで1日3往復運航されます。

機内も通常便とは違いがあります。「鬼滅の刃じぇっと -壱-」の座席には、炭治郎の羽織柄である市松文様を型押ししたレザー仕様のヘッドレストカバーが全席で採用されています。CA(客室乗務員)がドリンクサービスなどの際に着用するエプロン禰豆子の着物をイメージした特別仕様で、ポケットに禰豆子のイラストと、後ろ側に竹のモチーフを配します。

ただ、実際に乗ってみたところ、『鬼滅』ファン向けの特別な工夫はこれだけではありませんでした。

ゲートや機内も「鬼滅」らしさがスゴイ!

羽田空港の搭乗ゲートに行くと、出発案内板が『鬼滅の刃』仕様のデザインのものとなっていました。改札を抜けるとANAのスタッフが記念品(メモ帳)を配布しています。

出発は定刻どおりの午前7時25分ごろ。機体が動き出すとCAから「副操縦士からお知らせがある」旨の聞き慣れない案内が流れたのち、「ご搭乗ありがとうございます!副操縦士の竈門炭治郎です!」と始まるアナウンスが。同機では、『鬼滅』のキャラクターによる放送があったのです。なお、到着の際にも「“全集中”で安全な空の旅をお守りします!」といったこの機だけの特別アナウンスが実施されました。

なお同機をはじめとするANA国内線では、機内のドリンクサービスを『鬼滅』仕様の紙コップで実施。希望者には子供向けに限定コラボメンコの配布を行なう機内サービスを行っています(一部便を除く)。

このほか「鬼滅の刃じぇっと -壱-」では、パイロットの制服を着た炭治郎と、CAの制服を着た禰豆子のイラストが書かれた搭乗証明書ももらうことができました。

初便は9時半ごろ福岡空港に到着しました。搭乗者数は143人。コロナ禍ということもあり満席とはなりませんでしたが、通常の旅客のほか、機内にはアニメファンや航空ファン、動画撮影者などの姿も見られました。福岡空港の展望デッキにも、同機を見るべく、ファンが多く駆けつけています。

福岡空港に到着したANA「鬼滅の刃じぇっと -壱-」(2022年1月31日、乗りものニュース編集部撮影)。