ラグビー元日本代表の福岡堅樹が30日、オンラインにて著書『自分を信じる力』(講談社)の発売記念会見を行った。

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 福岡は2019年W杯日本大会の8強進出後に、医学部進学のため現役を引退。現在、順天堂大医学部に在学して医師をめざしている。同著について、「自分の考えを根本から見直して書いた本です。コラムの部分では、これまで自分があまり言って来なかった部分も赤裸々に書いています」と笑顔で紹介する。

 学生生活については「真面目に勉強をやっております。無事に期末テストも終えました」と近況を報告。「周囲はみんな10歳くらい年齢が離れているんですけど、お互いタメ口で話しています。色々相談も受けたりします。ラグビーをやっている子からは技術的なことを聞かれたりもします」と話す。

 会見では「勉強以外でチャレンジしたいこと」も問われたが、「引退してから運動を外でできていないので、何かしら外で運動をしてみたい」と回答。「ラグビーを辞めて後悔したこと」を聞かれると、「後悔はないですけど、体が小さくなってきているのでそこは残念」とユーモアたっぷりに語る。

 ラグビー時代は「指導が厳しかった」とも振り返り、「練習自体すごくハード。精神的にも追い込まれた。極限の状態を作ってもらったと思っています。今となっては感謝しています。でも当時は若かったので苦しかったです」と福岡。恩師や師匠から受けた激励などの言葉も多く胸に残っていると言い、「才能を持って生まれたからには、才能を社会に還元するんだ」という言葉をもらったのがすごく印象に残っているとのこと。「それを実現するためにこの道に進みました。自分に合った道を見つけるのは本当に大切。自分が選んだ道を歩いて、その時その時努力してやっていきたい」と前を向く。

 また、「医師としての目標」を問われると、「自分の経験してきた道は、やっぱり(周囲に対して)アドバンテージがあると思います。それを生かしてやっていきたい」と回答。「自分が尊敬してきた医師のように、一人一人の患者と丁寧に向き合えるような医師になりたい」と話していた。

(取材・文:名鹿祥史)

福岡堅樹⒞樗木新/講談社