純粋な機内食とも、フツーのお弁当とも違います!
都のオーダーで特注
新型コロナウイルス感染者の一部に対し東京都が実施するホテルなどを用いた「宿泊療養」。療養者が食を通じて”外出気分”を味わえるよう、JAL(日本航空)がから「機内食風弁当」の提供を始めています。これは東京都側からの「機内食を作って欲しい」というオーダーにJALが応えたものです。
JALと東京都との療養者向け食事提供の取り組みは今回が2回目。初回は2022年1月、系列のJALUX(ジャルックス)から一般販売されている「空弁」を提供するといったものでした。
ただ今回はそれとは異なり、JAL国内線ファーストクラスの機内食メニューを手掛けるティエフケー社(千葉県成田市)の手で新開発された、オリジナル機内食風弁当を療養者に配布するというものです。
「普段はできるだけ”機内食”に見えないメニューを作るよう心がけていますので、都からオーダーを頂いたときには、『機内食らしいものってなんだろう』と結構考えました」とJALの担当者は話します。
一方で、宿泊療養時はホテルなどの部屋から出ることが出来ないため、一般的に電子レンジなどを用いた加熱調理が出来ません。通常機内食は温かい状態で提供されることが多いなか、どのような工夫をしたのでしょうか。
機内食弁当の中身はどんなもの?
JALから提供される「機内食弁当」のメニューは「ベーコンとチーズの香るサラダスパ」「トマトソースの煮込みハンバーグ」などを中心に、デザートなどがワンプレートになっています。このほか、JAL機で提供されるコンソメスープの素も同梱されました。
担当者は今回の機内食弁当のポイントを「温かいものをメニューに組み込むことと、そして冷たくても美味しいものをご提供すること」と話します。
「JAL国内線のファーストクラスでは、フライト時間の短い羽田~伊丹線で加熱不要の『コールドミール』を提供しています。そういったところで、冷たくても美味しいお食事を提供できるノウハウを蓄積してきました。たとえば低温でもパスタがくっついてしまわないような工夫がそれです」(JALの担当者)
なお、今回の提供数は1500食。今回の洋食メニューに続き、今後は和食メニューの提供も予定されています。
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