昨年のカンヌ国際映画祭フランス映画高等技術委員会賞を受賞した映画『インフル病みのペトロフ家』が、4月23日より全国順次公開されることが決定。併せて、日本版ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。

【写真】これは発熱か?狂気か?『インフル病みのペトロフ家』場面写真

 本作は、ポスト・ソビエト時代の迷宮的ポートレートを描き、ロシアでセンセーションを巻き起こした A・サリニコフによるベストセラー小説を映画化した。監督は、ロシア演劇界の鬼才であり、数々の映画祭で多数の賞を受賞するなど映画監督としても世界から注目を浴びている『LETO ‐レト‐』(2018)のキリル・セレブレンニコフ。2017年に国からの演劇予算横領の疑いで自宅軟禁状態となり、その不条理な状況下で本作の脚本を書いたという。

 ソビエト崩壊後のロシア・エカテリンブルグ。インフルエンザが流行している。ペトロフは高熱にうなされ、妄想と現実の間を行ったり来たり。やがてその妄想は、まだ国がソビエトだった子ども時代の記憶へと回帰し…。

 ロシア社会への強烈な風刺、驚くべき長回しショット、めくるめく場面転換、刺激的なアクションなど、強烈なインパクトあふれる本作に、「驚異的!」(New York Magazine)、「幻覚的長回しはソクーロフ、ブラックユーモアタランティーノだ!」(Le Journal du Dimanche)と各国から驚きと絶賛の声が上がっている。

 ポスタービジュアルでは、「発熱?狂気?」というキャッチコピーと共に、主人公ペトロフが異常な表情で振り返る謎めいたショットが使われている。その下には、ソファに座る妻ペトロワ、UFO につられた人物、ロシアサンタクロースや謎の仮面の男など、印象的でどこか奇妙なモチーフがちりばめられている。

 場面写真からは、ペトロフ家親子3人の姿から夜の街で男たちが一斉に銃をかまえる様子まで、刺激的で謎めいた映画の世界観がうかがわれる。

 映画『インフル病みのペトロフ家』は、4月23日より全国順次公開。

映画『インフル病みのペトロフ家』場面写真 (C)2020 ー HYPE FILM ー KINOPRIME ー LOGICAL PICTURES ー CHARADES PRODUCTIONS ー RAZOR FILM ー BORD CADRE FILMS ー ARTE FRANCE CINEMA ーZDF