呼吸器専門医で肺炎治療のスペシャリスト・倉持仁医師が11日、自身の公式ツイッターを更新。新型コロナウイルスの患者層の変化を語った。
■「時期によって層が違う」指摘
「コロナ病棟を作った2021年3月から2022年1月まで301人の入院患者さんの治療をしてきました」と、数多くの患者を治療してきた倉持医師。
「今のところ50%の方が60代の肺炎の方」というが、「コロナほどその時期によって入院患者さんの層がかわる疾患はない。ある時期はほぼ外国の方だったり、50代のガッチリした方だったり、20代の方ばっかりだったりします」というように、時期ごとの患者の年齢層の違いに言及した。
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■変異検索の必要性を訴え
オミクロン株とデルタ株という2種類の変異株が混在している現状を危惧している倉持医師。だからこそ「PCRから変異検索が治療を正しくおこなうには必須」と、どの変異株にかかっているのか調査の必要性を求めた。
ここのところ感染者数が前週比を下回る日も増えており、倉持医師も実感として「外来患者さんの受診数は明らかに緩やかに減っています」とのこと。しかし、「減少傾向が株の置き換わりなのか、自粛の影響なのか、本当に減っているかはわかりません」と減少の原因はわかっていない。
だからこそ倉持医師は「きちんと対策を進めてほしいです」とコロナ対策の重要性を訴えた。
■「増える一方」との声も
現場の所感では減っているというものの、倉持医師の投稿には「こちらでは、増える一方です」「少しでも減ったら学校行かせようと思ってるのですが、 増え続けてるんです」などの声が多くあがり、油断は出来ないようだ。
「いつもしている感染症対策をいつものように実行するしかなさそう」という意見も見られたが、今までと同じように個人レベルでも対策を続けていくしかなさそうだ。
■時期による層の違いを指摘
コロナ病棟を作った2021年3月から2022年1月まで301人の入院患者さんの治療をしてきました。
今のところ50%の方が60台の肺炎の方。
コロナほどその時期によって入院患者さんの層がかわる疾患はない。ある時期はほぼ外国の方だったり、50代のガッチリした方だったり、20代の方ばっかりだったりします。— 倉持仁 (@kuramochijin) February 11, 2022
60代のデルタっぽいCT所見の方、L452Rを調べるとウイルス量が少なく判定不能が多い デルタにかかってひどい肺炎を起こしてきたが気づかずなんとか頑張ってやっと病院に辿り着いた事が予想されます。やはりPCR→変異検索が治療を正しく行うには必須です。
— 倉持仁 (@kuramochijin) February 11, 2022
外来患者さんの受診数は明らかに緩やかに減っています。デルタのような肺炎の60代の方が3名入院しました。これが果たしてデルタなのかオミクロンなのか調べています。
減少傾向が株の置き換わりなのか、自粛の影響なのか、本当に減っているかはわかりません。
きちんと対策を進めてほしいです!— 倉持仁 (@kuramochijin) February 10, 2022
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