巨人の正捕手争いがし烈さを増している。高卒3年目・山瀬慎之助捕手(20)は17日に行われたロッテとの練習試合(那覇)に7回から途中出場。1ー2で迎えた八回二死三塁で打席に立つとロッテ・小沼の外角直球をしっかりと捉え、右前へ運び適時打をマーク。試合前には原監督から打撃の直接指導も受けていたが、「一発回答」で即結果を示し、これには見守った首脳陣の顔も思わずほころんだ。

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 守っても今村ら3投手を無安打無失点に導いた。「元気を出して自分がリーダーとなって引っ張るような気持ちでやっていきたい」とキッパリ。若手ながら、捕手の役割である扇の要としてチームを引っ張る気概を見せている。

 チームを長年牽引した阿部コーチに続く存在として期待される「令和の慎之助」山瀬は自慢の強肩を生かした守備力を首脳陣から高く評価され、那覇キャンプから1軍に昇格した。対外試合2戦を終えて正捕手候補の大城、岸田が無安打と結果が出ない中、若武者が攻守にわたって懸命なアピールを続けている。

 一方、し烈さを増す正捕手問題ですっかり蚊帳の外となっている選手もいる。

 「現在、二軍調整中の小林です。安定したリード含め守備力は持っていますが、2年連続打率1割未満と最近は打撃が足を引っ張って、評価を落とし続けている。本人も奮起して、キャンプでも自身で一軍直訴するなど張り切っていましたが、コロナ陽性となり別メニューになった。とことんついていません」(球界関係者)


 小林の昨季打率は・093、一昨年は打率・056と2年連続1割未満に終わった。原監督が正捕手に求める条件について「俺は打てる捕手が好き」と明言している中、課題の打撃をいかに克服していくかに注目が高まっている。

 一方、小林に関してはこんな声もある。

 「菅野、山口、外国人投手などのリードには定評があり、そういった選手たちからも信頼を得ている。ただし今季のチームは若手育成を掲げ、積極起用もしていくと聞いている。そういった若手投手陣をしっかり育てられるかも正捕手に求められる条件となる」(同)

 エースの菅野とのバッテリー「スガコバ」などこれまでは安定した投手力を持つベテランと組むことで存在価値を示してきたが、今後は未知数の若手投手陣を育てることも大事になってくるとみられる。

 いずれにせよ、今季の正捕手問題に関してすっかり出遅れている小林は、早めにアピールする必要がありそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

原巨人「令和の慎之助」猛アピールでいよいよ蚊帳の外に置かれ始めた「あのベテラン捕手」とは