女優の芦田愛菜と宮本信子がダブル主演する映画『メタモルフォーゼの縁側』の追加キャストとして、なにわ男子・高橋恭平や古川琴音らの出演が発表された。ポスタービジュアルと予告映像も解禁された。

【動画】『メタモルフォーゼの縁側』予告映像

 数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の同名漫画を実写化する本作は、BLが育む女の友情を描く。

 主人公の佐山うらら(芦田)は、周囲になじめずひとりこっそりとBL漫画を読むことを毎日の楽しみにしている17歳女子高生もうひとりの主人公・市野井雪(宮本)は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人。雪がきれいな表紙に引かれて買った漫画がBLだったことをきっかけに出会ったふたりの、年の差58歳の友情と挑戦が描かれる。

 今回発表されたキャストは8人。

 うらら幼なじみ・河村紡役には、なにわ男子の高橋恭平が抜てきされた。また、うららと雪が出会うきっかけとなったBL漫画家・コメダ優役には古川琴音。

 高橋は「紡はどこかちょっと抜けていて、だけど憎めない可愛さもあってとにかく優しい子です。抜けてるところは僕とも似ていて自然に紡を演じることができたのかなと思います!」、古川は「演じるにあたって漫画のキャラクターを描く練習をしたのですが、書けば書くほど上達するものだと知り、コメダ先生もこうやって、絵を描き続けた少女時代があったのだなと微笑ましく思いました」とコメントしている。

 さらに、雪の書道教室へ親子で通う印刷所のおじさん・沼田を光石研、外国で暮らす雪の娘・花江を生田智子、うららのクラスのマドンナ・橋本英莉を汐谷友希、コメダ優のアシスタントちまきを菊池和澄、うららの母・佐山美香をT字路sの伊東妙子、雪の書道教室へ通う沼田の孫・まさきを大岡周太朗と、個性豊かなキャストが集結した。

 ポスタービジュアルには、“女子高生と老婦人。ふたりをつないだのは、ボーイズラブ。”というコピーと共に、うららと雪がまるで同級生のようにはしゃぎながら漫画を広げ、スマートフォンをのぞき笑い合う様子が切り取られている。

 予告編映像では、さえない17歳女子高生うららと、夫に先立たれ、一人静かに日々を過ごしていた75歳の雪の2人が、ある日一冊の漫画をきっかけに出会う様子が描かれる。

 すっかりBLの世界にのめり込み、誰かと漫画の話をしたかった雪と、それまでひとりひそかにBLを楽しんでいたうららの2人は、まるで同級生のようにはしゃぎながら、お互い胸にため込んでいたBLの魅力を語り合う。そんな2人は、雪の言葉をきっかけに同人誌の制作に挑戦しコミティアへ出展することに。最初は後ろ向きなうららだったが、悪戦苦闘しながらも次第に漫画を描く楽しさを感じていく。

 映像には、そんな真剣に取り組むうららを近くで見守る幼なじみの紡(高橋)、うららと雪が出会うきっかけになったBL漫画『君のことだけ見ていたい』の作者・コメダ優(古川)、印刷所の沼田(光石)の姿も映し出されている。

 映画『メタモルフォーゼの縁側』は、6月全国公開。

 コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

◆高橋恭平(なにわ男子)/河村紡役

――作品に参加した感想コメント

 河村紡を演じさせていただきましたなにわ男子の高橋恭平です!

 紡はどこかちょっと抜けていて、だけど憎めない可愛さもあってとにかく優しい子です。

 抜けてるところは僕とも似ていて自然に紡を演じることができたのかなと思います!

 BLマンガをきっかけにいろんな人がつながっていく心温まる物語で、新しいきゅんきゅんもたくさんある映画だと思います!

――芦田愛菜さんと共演した感想コメント

 撮影の合間は芦田さんともお話させていただきました。些細な会話でも何でもめちゃくちゃ笑ってくれるので凄く楽しかったです!

 幼なじみうららと紡の掛け合いのシーンも是非注目してみていただきたいです!

◆古川琴音/コメダ優役

――作品に参加した感想コメント

 演じるにあたって漫画のキャラクターを描く練習をしたのですが、書けば書くほど上達するものだと知り、コメダ先生もこうやって、絵を描き続けた少女時代があったのだなと微笑ましく思いました。今でこそプロとして当たり前になってしまったことがあっても、その筆遣いの一つ一つが「好き」という気持ちの結晶で、またその気持ちがうらら雪さんの「好き」を生み、2人を繋げたと思うと、あらためて、「好き」という気持ちのパワーに気付かされる物語でした。

――芦田愛菜さん、宮本信子さんと共演した感想コメント

 芦田さんとはサインを渡すという一瞬のシーンでしたが、うららの心臓の音が伝わってきそうな佇まいが愛おしかったです。サインの絵を見て「これ書いたんですか?」と驚いてくれたのが嬉しかったですね。宮本さんは、道で出会うシーンが印象的で、コメダ先生の漫画の話をするときの目が少女のようでドキドキしました。宮本さんの周りには温かい空気が流れていて、安心しながらお芝居できました。私は2日間だけの撮影だったので、またどこかでご一緒できたらと思います。

◆河野英裕プロデューサー

――高橋恭平さんのキャスティング理由

 芦田さん演じるうららは停滞している人。

 それとは正反対に、うらら幼馴染の紡は、どこか抜けているんじゃないかというくらい、今を肯定的に捉え明るく前向きに生きていける人。だからとても人に優しい。

 そんな佇まいを高橋恭平さんなら自然に醸し出してくれると思いました。

――古川琴音さんのキャスティング理由

 BL漫画家コメダ優は、うららと雪にとっては推し、神様です。

 でも実際には万能の神様ではなく、大変なこともたくさんある中、自分の大事なものを大事にして必死に頑張っている人。

 古川琴音さんが、その声、表情、身体を使って演じてくれれば、人間臭い神様が現れると思いました。

『メタモルフォーゼの縁側』キャスト陣 (C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会