ソフトバンクの「熱男」ことベテラン・松田宣浩内野手(38)が存在感を示している。

 新型コロナ陽性から回復し、10日に宮崎のA組(1軍)キャンプに合流し、いつも通りの元気印でチームを引っ張っている。

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 今季は若手リチャードとのホットコーナー争いも注目されている中、「そう簡単には渡さない」と腕をぶす。そこには、昨年の悔しさを晴らしたい思いも人一倍ある。昨季は、115試合に出場して打率.234、14本塁打、47打点と不本意なシーズンを送った。シーズン後半はスタメンから外れることも多く、チームも4位に終わった。

 巻き返しを期す中で、あの球団OBからの言葉が心に響いた。城島健司会長付特別アドバイザーは松田に対して「自分のキャリアをほめろ」と助言を送った。今季でプロ17年目を迎えるベテラン、2年連続で規定打席に達していないなどプロ野球人生の岐路に立っているともいえる松田に対して「もう1回自分がやってきたキャリアを自分でほめてほしい。これだけの数字を残してこれだけ(チームに)貢献したというのをもう1度確認してやってほしい」と自身の足もとを見つめ直すことを求めた。昨季は通算300本塁打をマーク、近年は苦しみながらもチームに確かな足跡を残してきた。


 これには松田も「城島さんにいいお言葉を頂いて、頑張ろうという気持ちになった」と気持ちが前向きになったと感謝する。藤本監督も松田の頑張りをこう評価する。「世代交代と言われて一番目の色変わってるのは松田だと思う。出るたびに仕事をしてるし、元気はあるし。そこはアピールできてるよね。ああいうのが必要なんですよ」と「熱男」の存在感を改めて認めている。

 近年の不調に関して松田は「成績が良くても続かなかった。好不調の波というのを少なくしていかないといけない」と前を見据える。注目されるポジション争いに関しても「チームが負けた翌年だから余計クローズアップされるのは当然」と覚悟している。

 そんな中でも、もう1度奮起して、V奪回のためにもチームの力になりたいと強く思っている。

 「自分のやるべきことをやる。それが競争に勝つ1番の近道」と松田。ベテランの意地を見せられるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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