直木賞作家、辻村深月の同名小説を、吉岡里帆主演、中村倫也柄本佑尾野真千子の共演で映画化した『ハケンアニメ!』の公開日が5月20日(金)に決定。このたび本作の劇中アニメに出演する豪華声優陣が一挙に発表された。

【写真を見る】日本を代表するトップクリエイターたちが手掛けるハイクオリティな劇中アニメに話題沸騰!

本作は世界が注目する日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号=覇権(ハケン)を手にするべく奮闘する人々の姿を描く物語。地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ斎藤瞳(吉岡)は、監督デビュー作で自身がこの業界を目指すきっかけとなった作品を生みだしたスター監督の王子千晴(中村)と覇権を争うことに。天才として名を馳せながらもスランプに陥り8年ぶりの監督復帰を果たす王子を前に、瞳はクセ者プロデューサーの行城(柄本)や個性的な仲間とともに熾烈な闘いに身を投じていくのだが…。

実写本編の監修を東映アニメーションが務め、劇中に登場する本格的なアニメ作品の制作にはProduction I.G.をはじめとした日本を代表するトップクリエイターが参加することでも大きな注目を集めている本作。すでにアイドル的人気声優の群野葵役として高野麻里佳が実写映画に初出演することが発表されているが、ほかにも劇中アニメの声優陣には錚々たる顔ぶれが勢ぞろい。

吉岡演じる瞳が監督する「サバク」こと「サウンドバック 奏の石」には、「進撃の巨人」のエレン・イェーガー役や『グッバイ、ドン・グリーズ!』(公開中)の梶裕貴をはじめ、潘めぐみ木野日菜速水奨が参加。中村演じる王子が監督する「リデル」こと「運命戦線リデルライト」には高橋李依花澤香菜堀江由衣小林ゆう近藤玲奈、兎丸七海、大橋彩香が参加する。そして映画のナレーションは「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック役などで知られる朴ろ美が担当している。

また梶と潘、木野、速水、高橋、小林、近藤、兎丸、大橋は“声優役”として実写パートにも出演するとのこと。メガホンをとる吉野耕平監督は「声優陣のお名前を伺った時は『まさかこんなことになってしまうとは』と、幸運すぎて怖くなりました」と語るほど豪華声優陣が集結して描かれる、アニメ制作の裏側や“好き”に向きあう登場人物たちのアツいドラマ。ますます期待せずにはいられない!

<キャスト・スタッフコメント>

劇中アニメ「サウンドバック 奏の石」出演

梶裕貴(リュウイチ役)

「ひとつのアニメーションが完成するまでにどれだけの時間がかかっているか、どれほどのプロフェッショナルが死力を尽くしているか、それが伝わってくる作品です。声優もその一部。辻村深月先生の繊細でありつつエモーショナルな世界観がどのように映像化されるのか、僕自身とても楽しみにしています。参加させていただき、光栄です」

潘めぐみ(タカヤ役)

「普段の仕事がカット割りされて撮影されていくので、シーンやカットごとで、自分の動作をつながりとして記憶しておく感覚は新鮮でした。作品一つ、その一秒、一瞬ができるまでに込められた人の想いや時間の中にあるドラマを考えると、そうした方々とともにこの役を演じさせて頂いているんだなと、改めて有難みを感じました」

木野日菜(マユ役)

「声優役としての出演に最初はびっくりしましたが、普段お仕事をしている時のように自然体で出演させていただきました。とても貴重な機会をいただきまして光栄に思います。私も知らなかったような裏側や、監督の葛藤。様々な人が関わりあって、作品を想いあってひとつの作品が出来上がるんだと改めて強く感じました。是非ご覧下さい!」

速水奨(奏の石役)

「初めて実写映画に出演させていただきましたが、いやあ、短いシーンも丁寧に様々なアングルで撮影するんですね。アフレコ現場だと、テスト、本番の二回で録り切りますから、その違いに驚きました。でも、手作り感と、演技の情熱を垣間見ることが出来、本当に幸せでした」

劇中アニメ「運命戦線リデルライト」出演

高橋李依(充莉役)

「『運命戦線リデルライト』主人公の充莉役、そして、アフレコスタジオでの撮影にも参加させていただきました! 『リデルライト』は、運命を変えるバイクレースに参加する物語。不思議な世界観を、時に可愛く、時に熱く描いています。劇中劇でありながら、このアニメを追っていきたい!と思っちゃう、覇権アニメのオーラを感じました!大好きなアニメ業界にスポットライトを当てていただけることが、嬉しくて光栄だなぁと思いました。そして、声優という職業の描き方もすごく最先端だったなぁと。今作を見終わった皆様は、どの職種にどんな想いを抱くのか、楽しみです」

花澤香菜(清良役)

「原作の大ファンなので、こういう形で作品に関わることができてうれしいです。アニメ制作の舞台裏で、それぞれの立場の人達が悩みを抱えながらも熱を注いでいき、作品ができあがっていく様子は、アニメのお仕事が好きな私にとってとても刺激になります。お仕事ものとしても楽しめる作品なので、ぜひたくさんの方に観ていただきたいです!」

堀江由衣(デル役)

「劇中のアニメのキャラクターの声を担当させていただきました。そのアニメは断片的にしか出てこないのですが、とてもおもしろそうで全部見たくなるような作品でした(笑)。近しい業界のお話でしたのでとても感情移入して見てしまい、最後はものすごくジーンとしてしまいました。お仕事だけでなく、何かを頑張っている人に共感して頂ける作品なのではないかなと思います。たくさんの方に見て頂けたらうれしいです」

小林ゆう(詩織役)

「大好きな辻村深月先生の作品に、声優として携わらせていただく事ができて心から感謝しております。恐縮ながら以前『ハケンアニメ!文庫本の帯を書かせて頂きました。この素晴らしい小説が映画化され、さらに出演までさせていただけた事を大変光栄に思います。アニメ業界を描いた今作の公開がファンの一人としてとても楽しみです!」

近藤玲奈(七菜香役)

「劇中に登場するアニメの細かい資料がたくさんあり、実際に放送されるのではないかと錯覚するくらい、本格的な作りに感動しました。日本の誇りであるアニメーションをテーマとした映画に、声優として出演させていただけてとてもうれしかったです。アニメ業界の命を懸けた本気のアニメ作りの現場をぜひご覧ください!」

●兎丸七海(圭役)

「声優として映像作品に出演させていただくのは初めてだったので、お話をいただいた時はすごくうれしかったです。普段のアフレコ現場とは収録方法が違っており、それがまた面白く、声優役として演じるのも初めての経験だったのでとても楽しかったです!声優やアニメ制作関係者の舞台裏を観られる作品として絶対に楽しめると思いますので、是非劇場でお楽しみください!」

大橋彩香(悠樹役)

「悠樹役と、実写で声優役としても出演させて頂いて…いつもと全然違う雰囲気でのアフレコシーンはとっても緊張しました!!アニメを制作する上でスタッフの皆様にはたくさんお世話になっていますが、裏側は中々見られないので勉強になりました…!劇中アニメも設定等とても丁寧に作られているので、楽しみにしていて下さい♪」

映画『ハケンアニメ!』ナレーション

朴ろ美

「本作を通じて『貴方にとって「尊いもの」とは、なんですか?』と、『モノづくり』に携わる人間として、改めて問われた気がしています。この作品が孕む濃厚な熱量に触れ、そっと日常とクロスフェードさせながら世界に没入してご覧ください」

●吉野耕平(監督)

「決定した声優陣のお名前を伺った時は『まさかこんなことになってしまうとは…』と、幸運すぎて怖くなりました。アフレコ現場でキャラクターに命が宿る瞬間を特等席で撮影できたのは、アニメのファンの一人としてとても幸せな時間でした。いただいた熱量をそのままスクリーンから届けられるように最後まで頑張りたいと思います」

文/久保田 和馬

朴ろ美の「ろ」は「王へんに路」が正式表記

劇中アニメは声優陣も本格的!実写パートでは“声優役”として登場も/[c] 2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会