フー・ファイターズのデイヴ・グロールが、米ラジオ番組『ハワード・スターン・ショー』に出演し、自身の聴力低下やそれが日常生活や音楽活動にどのような影響を与えているか打ち明けた。

 デイヴは難聴やその他の雑音の発生を引き起こす耳鳴りについて語りながら、「俺はロック・ミュージシャンで、ファッキン耳が不自由だ」とハワードに述べ、「あなたが言っていることが聞こえないんだよ」と明かした。「もし、あなたがディナーで、俺のすぐ隣に座っていたとしても、あなたがファッキン始終話してるファッキン言葉をまったく理解できないだろうね」と彼は認め、「全くもって無理だ。混雑したレストランは、特に最悪だ」と続けた。うるさいレストランも不快かもしれないが、彼によるとさらに酷い状況があるそうだ。「このクソパンデミックで最悪なことは、みんながマスクをつけていることだ」と述べ、「もう20年ぐらい、読唇してきたんだ」と彼は説明した。

 デイヴは聴覚の問題があるにもかかわらず、空間認識が乱れるため、ステージ上でインイヤー・モニターを付けるのが嫌いのようだ。「目の前にいる観客の声も聞きたいし、振り返ってテイラー(・ホーキンス)のドラムも聞きたいんだ」とこの日一緒にゲスト出演していたテイラーに言及した。また、ニルヴァーナ時代から31年間同じサウンド・エンジニアを雇っており、コンサートで聞く音は自分のために完璧にミックスされていると述べた。さらに音楽制作において、デイヴの耳は「いくつかの特定の周波数に合っている」ため、シンバルクラッシュのわずかな違いに至るまで、音の細部を聞き取ることができるそうだ。
 
 また、デイヴとテイラーは、2021年の【ロックの殿堂】入りについても語り、ニルヴァーナからフー・ファイターズへと続くデイヴの軌跡と自身の道のりを重ね合わせたポール・マッカートニーによる式典でのスピーチを称賛した。

フー・ファイターズのデイヴ・グロール、難聴のため20年間読唇していると明かす