昨年10月までバルセロナの監督を務めていたロナルド・クーマン氏が、同クラブに言及した。3日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 2020年夏にバルセロナの監督に就任したクーマン氏は同シーズンのコパ・デル・レイ(国王杯)を制したものの、ラ・リーガでは2007-08シーズン以来となるトップ2陥落、チャンピオンズリーグ(CL)はラウンド16で敗退。さらに、今夏には財政難の影響でアルゼンチン代表FWリオネル・メッシがクラブを退団した。迎えた2021-22シーズンはCL・グループステージで開幕連敗スタート喫すると、ラ・リーガ10試合で4勝3分3敗。この結果、昨年10月に同氏はバルセロナの監督を解任された。

 バルセロナジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長(2020年10月に辞任)に招聘されて同クラブの監督に着任したクーマン氏は、2021年3月に就任したジョアン・ラポルタ会長について「カンプノウで僕を見ることはしばらくないだろう。この会長のもとでは、何事もなかったかのようにすることはできない」と吐露。また「(会長)選挙が終わった後、私たちはうまくいっていなかった。上からの必要なサポートが欠けていたからね」と不満を口にした。

 さらに、クーマン氏は「私にとって重要なのはお金ではない。本当にバルセロナの監督として成功したかったし、できる限りのことをしたかった。でも、ラポルタが私を排除したがっていたんだ。だって、私は彼に任命されたわけではないからね」と披瀝。続けて「新監督のシャビに与えられた時間を、僕は与えられなかった。今でも辛い。多くの負傷した選手を抱えていた。今はペドリウスマン・デンベレが復帰して、すべてがうまくいっているのがわかる」と胸中を明かした。

 最後に、クーマン氏は「クラブの経営陣の強い要望で、財政を整えるために何人かの選手の退団に同意したんだ」と挟みつつも「リオネル・メッシを放出した直後に、5500万ユーロ(約71億円)で獲得した選手(フェラン・トーレス)を見てしまうとね。そのとき、何か別のことが起こっていたのではないか。なぜ、メッシは去らなければならなかったのだろうか?」と懐疑的な意見を口にした。

バルセロナに言及したクーマン氏 [写真]=Getty Images