3月6日に行われた「R-1グランプリ2022」(フジテレビ系)で、お見送り芸人しんいちが優勝。優勝が決まった直後に泣き崩れ、喜びをあらわにしたが、「お母さんと電話したらまた涙が…」と生放送終了後の記者会見で語り、両親や所属するグレープカンパニーの先輩・サンドウィッチマンらへの感謝を口にした。

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■1stステージ2位から優勝へ

芸歴10年以下のピン芸人たちが、ピン芸日本一を決める同大会。決勝では、kento fukaya、お見送り芸人しんいち、吉住、サツマカワRPG、ZAZY、寺田寛明、金の国・渡部おにぎり、「復活ステージ」を勝ち上がったYes!アキトが熱戦を繰り広げた。

「1stステージ」を終え、お見送り芸人しんいちは吉住、渡部と同率2位になり、決選投票を経て「Finalステージ」へ進出。1stステージ1位のZAZYとの戦いの末、審査員による投票で優勝に輝いた。

■命名は伊達、芸風は富澤がアドバイス

今年がラストイヤーだったお見送り芸人しんいちは、決勝にむけて「楽しむことだけ考えていました。最初で最後の決勝なので、残りの7人に点数は負けても“一番楽しもう”という気持ちでした」と振り返り、「優勝するという景色よりは、一回でも(決勝に)出て、グレープカンパニー初のR-1ファイナリストになって、サンドウィッチマンさんと一緒に営業をまわれて食えたらいいな」という気持ちだったと明かした。

サンドウィッチマンについては、「お見送り芸人しんいちという名前をつけたのが伊達(みきお)さんで、『ギターと歌をやれよ、なぜ今まで隠してたんだ』と言ってくれたのが富澤(たけし)さん」だといい、そんなサンドウィッチマンへ伝えたい言葉を尋ねられると、目に涙を浮かべながら「あなたたちがいなかったら、今はないなと心から思っていますんで、率直に“ありがとうございます”ですかね。お二人には小遣いいっぱいもらいました。『自分が後輩にいろいろ払えるようになれよ』と言われたので、頑張ってなりますとお伝えしたいです」と感謝を述べた。

グレープカンパニー所属芸人としては、「M-1グランプリ2007」で優勝したサンドウィッチマン以来の栄冠。お見送り芸人しんいちは、まだバイトをしているといい、今後はバイトを辞めることも視野に「王者らしい振る舞いをゆっくりとっていきたい」と決意した。

■毒舌ネタは「“オイシイ”と思ってくれたら100点」

また、優勝直後に電話をしたという母からは、「マネジャーさんに感謝しなさいと言われました。マネジャーは、事務所に拾っていただいたのもありますし、僕がクビ寸前だったところを全力で止めてくれた」と明かし、賞金500万円の使いみちについても、「一旦お母さんとお父さんに預けるかな…。だいぶお金を使わせたところがあるので。恥ずかしいんですけど、東京に出たてのときは、お金もいっぱい借りましたし、仕送りもしていただきましたし、全部返したいです」と述べた。

同決勝で、毒のある歌ネタを2本披露したお見送り芸人しんいち。ネタで気をつけていることを聞かれると、「一番は(ネタに出てくる人たちが)“オイシイ”と思ってくれたらいいなということ。オイシイと思ってくれたら100点」と話し、先輩への相談や劇場でのネタ披露を通して、「世論の笑いの方が多かったら入れたりします」と明かした。

最後に、今後の目標は「グレープカンパニーに1円でも多くお金を落とすことですかね」といい、展望については「いただいている仕事を全力で、てんぐにならず、感謝を込めてやるだけかなと。仕事のない時期が長すぎて、いただいたものを全部、頭を下げながらやりたいです」と謙虚に語った。

「R-1グランプリ2022」王者のお見送り芸人しんいち/(C)カンテレ