ラ・リーガ第27節、ベティスvsアトレティコ・マドリーが6日にエスタディオ・ベニート・ビジャマリンで行われ、アウェイのアトレティコが1-3で勝利した。

3位のベティス(勝ち点46)と、5位のアトレティコ・マドリー(勝ち点45)による、トップ4を懸けた重要な上位対決。

ベティスは前節のセビージャダービーに敗れるも、ミッドウィークのコパ・デル・レイ準決勝でラージョを破り、久々のファイナル進出を果たし、意気揚々だ。前回対戦で大敗した昨季王者とのリベンジマッチではラージョ戦から先発メンバーを大幅に変更。サスペンションのカナレスや負傷のアレックス・モレノらが外れ、グアルダードを左サイドバックでスクランブル起用したほか、今季リーグ初先発のホアキンやボルハ・イグレシアスらが起用された。

一方、前節のセルタ戦の快勝によって2試合連続クリーンシートでの連勝を飾った復調傾向のアトレティコは、敵地でのシックス・ポインターに臨んだ。ここにきて負傷が続出する中でシメオネ監督は前節から先発2人を変更。負傷のサビッチ、コンドグビアに代えてフェリペ、デ・パウルを代役に起用した。また、グリーズマンルイス・スアレスが引き続きベンチスタートとなった。

注目の上位対決はいきなり動く。開始2分、GKオブラクからのロングフィードを相手陣内右サイドのヴルサリコが頭で背後のスペースへ流すと、DFビクトル・ルイスがクリアをもたついたところをアンヘル・コレアが奪い切り、ボックス右からグラウンダーで折り返す。これを中央でフリーのフェリックスが右足ワンタッチでゴールネットへ流し込んだ。

ホームでいきなりビハインドを背負うことになったベティスは、さらにアクシデントに見舞われる。グアルダードが左ハムストリングを痛めてプレー続行不可能となり、11分にテージョをスクランブル投入。この交代でルイバルが左サイドバックにポジションを下げた。

先制後は相手にボールを持たれながらも、うまくスピードを吸収して決定機まで持ち込ませないアトレティコ。だが、ベティス同様にこちらもアクシデントに見舞われる。20分過ぎにいずれも接触プレーで痛めたヴルサリコ、コレアがプレー続行不可能となり、カラスコグリーズマンの連続投入を余儀なくされる。これを受け、シメオネ監督は並びを[3-5-2]から[5-4-1]の形へ変更した。

互いに前半の内に負傷者を出す難しい展開となった中、前半半ばから終盤にかけてはボールを握って押し込むベティス、堅守速攻で追加点を狙うアトレティコという構図の下で拮抗した状況に。35分には中央を切り裂くスルーパスに反応したカラスコがボックス内に抜け出すが、ここはシュートではなくより確実と思われた味方へのラストパスを選択した結果、DFサバリの見事なカバーリングに阻まれて絶好機を逸した。

何とか2失点目を凌いだベティスはセットプレーからアコク、バルトラと続けて決定機を作り出し、徐々にゴールの匂いをさせ始めると、5分が加えられた前半アディショナルタイムのラストプレーで同点に追いつく。右サイドからのクロスのこぼれ球をキープしようとしたエクトル・エレーラにスライディングタックルを仕掛けると、このこぼれ球に反応したテージョがボックス手前左から見事な左足のミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。

前半の入りと終わりにゴールが生まれた上位対決は1-1のイーブンで後半に突入。流れを変えたいアトレティコハーフタイム明けにレナン・ロージを下げてレマルを投入。再び並びを[3-5-2]の形に変えた。

しかし、後半の入りは追いついた勢いに乗るベティスが押し込む流れに。49分にはスルーパスに抜け出したテージョが連続シュート。さらに、この流れで得た左CKの場面ではキッカーのホアキンが味方に合わせるボールを匂わせながら、空いたニアポストへ右足インスウィングの鋭いボールで直接ゴールを狙うが、いずれもGKオブラクの好守に遭う。

後半序盤のピンチを凌いだアトレティコは、55分にデ・パウルの右CKの場面でいずれもゴール前で競り勝ったフェリペ、ホセ・ヒメネスのセンターバックコンビがゴールに迫るが、ここは左ポストとGKブラーボに阻まれる。しかし、61分には右サイドでデ・パウルの鋭い縦パスに反応したマルコス・ジョレンテが快足を飛ばしてボックス右からグラウンダーの折り返しを供給。これをゴール前に飛び込んだフェリックスが右足で合わせ、ドブレーテとなる勝ち越しゴールとした。

良い形で試合を進めながらも再び追う展開となったホームチームは直後に2枚替えを敢行。ホアキンとボルハ・イグレシアスを下げてフアンミ、ウィリアン・ジョゼと主力アタッカーをピッチへ送り出す。

勝ち越しに成功したもののホームチームの攻勢に晒されて耐える時間帯が続くアトレティコだったが、個の力で試合を決める3点目がを奪う。80分、右サイドでDF2枚を相手に強引に縦へ仕掛けたグリーズマンが深い位置までボールを運んで絶妙なグラウンダーの折り返しを入れると、ゴール前にタイミング良く入り込んできたレマルが左足の丁寧なインサイドシュートで合わせた。

三度ベティスのウィークポイントである左サイドを破ってゴールを奪ったアトレティコは、殊勲のフェリックス、デ・パウルを下げてスアレス、セラーノの投入で試合をクローズにかかる。

そして、このまま逃げ切ったアウェイチームが敵地でのシックス・ポインターをしぶとくモノにし、リーグ3連勝でトップ4圏内返り咲きに成功した。一方、敗れたベティスは4位のバルセロナが今節勝利したため、3位から一気に5位に転落することになった。

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