レオス・カラックス監督の8年ぶりとなる最新作『アネット』の公開を記念し、ユーロスペースにて3月19日より、過去作の特集上映「We Meet Leos Carax!」が開催される。

35年間のキャリアで発表した作品は長編6本、オムニバス1本と寡作ながら、卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与え続けてきたレオス・カラックス監督。弱冠24歳でカンヌ映画祭に登場した『ボーイ・ミーツ・ガール』(84)、“アンファン・テリブル”(恐るべき子ども)と、カラックスの名を世界中に知らしめた『汚れた血』(86)、二度の撮影中断に見舞われながらもロングラン大ヒットを記録した『ポンヌフの恋人』(91)、ハーマン・メルヴィルの小説を原作に映画化を挑んだ『ポーラX』(99)、謎に満ちた迷宮的な内容が高く評価された『ホーリー・モーターズ』(12)──。

そして、2021年第74回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞した最新作『アネット』は、アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールを主演に迎え、初めて全編英語でミュージカルに挑んだダーク・ファンタジー・ロックオペラ。ポップ&ロックバンド、スパークスの原案が映画へと発展し、劇中全編を歌で語り、すべての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、カラックスならではの映像美が相まって、唯一無二の世界を更新する傑作と評判だ。また、カラックスが「父親になってからの映画」とその特別な想いを語る本作には、カラックス自身の人生が色濃く反映されている。

今回、最新作『アネット』の公開を控え特集上映されるのは『ボーイ・ミーツ・ガール』、『汚れた血』、『ポーラX』、『TOKYO!』、『ホーリー・モーターズ』の合計5作品。『ポンヌフの恋人』こそ上映されないものの、一作ごとに新たな世界を生み出してきた唯一無二の映画作家である彼のフィルモグラフィーを劇場で辿ることができる貴重な機会。どうかお見逃しなく!

レオス・カラックス監督 特集上映「We Meet Leos Carax!」

会期/3月19日(土)~3月31日(木)
上映劇場/ユーロスペース(東京都渋谷区円山町1−5)
上映作品/『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』『ポーラX』『TOKYO!』『ホーリー・モーターズ』
入場料金/一般1500円、大学・専門学校生1300円、会員・シニア1100円、高校生800円、中学生以下500円
※本特集の半券提示で、2回目以降1100円
※上映スケジュールは劇場HPをご覧ください。
www.eurospace.co.jp

『アネット』

監督/レオス・カラックス  
原案・音楽/スパーク
出演/アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールほか
© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano
4月1日(金)ユーロスペースほか全国ロードショー
annette-film.com/