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学業でも仕事でも、どんなに気を付けているつもりでもミスをすることはある。問題は、誰かに指摘されたときにすぐにそれを認め、反省できるかどうかだ。

ある国際的な大規模調査の結果、ミスに対する捉え方が男女で微妙に異なることがわかったと、イギリスの『Mail Online』が伝えている。


■PISA調査

OECD(経済協力開発機構)が15歳の男女を対象に進めてきた、「PISA(Programme for International Student Assessment)」と呼ばれる学習到達度に関する国際的な調査がある。

3年に1度、主に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの分野ごとに調査を実施するものだ。2021年度の調査はコロナ禍で2022年に持ち越しとなっており、最新のものは2018年度に72ヶ国の15歳の学生50万人以上が参加した調査および結果だという。


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■男女の意識差に注目

そのPISAでは調査の一環として、社会に出た際の競争力や自信など、キャリア形成の意欲や力を測るためのいくつかの質問が設けられた。

パリ大学の研究者は、男女の間で15歳の時点でも意識に差が現れるか否かに注目。回答を分析した結果、「ミスしたときの捉え方」において、男女で異なる傾向を示していることに気づいたという。

■言い訳しがちな少年たち

パリ大学の研究者たちは「ミスすると、女子は自分の能力不足のせいと捉えて落ち込みがちで、男子は何か別の原因のせいにし、運悪くヤマが外れたなどと言い訳をしがちであることが判明した」としている。

男子のその傾向は、先進国やジェンダー教育が行き届いた国の有名進学校に通う生徒において顕著で、他と比較すると、大きなミスをきっかけに勉強を投げ出してしまう確率が高いこともわかったそうだ。


■女性で高まる信頼度

ミスを指摘されて謝罪や反省するのか、それとも自分が悪いのではなく何かのせいだと考えるのか、その差は社会に出れば、仕事をするチームワークにも影響を及ぼす。

優秀な女性スタッフや女性上司が信頼を集め、活躍する職場はますます増えているが、仕事上のそうした謙虚さや真面目さが裏付けとなっているのかもしれない。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

ミスに対し女子は能力不足を認め男子は言い訳する傾向 50万人の大規模調査で判明