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「改めてにはなるんですけど、やらせはしてました。実際」

3月9日配信のツイキャスで、こう告白したのは人気YouTuberのヒカル(30)。

同日、“芸能界の裏側”として次々と暴露話をYouTube上で語っている東谷義和氏が、過去にヒカルが配信した動画が“やらせ”だと告発したのだ。

告発されたのは、ヒカル’19年4月に配信した「お菓子とコーラだけで9万円請求?ぼったくりバーに潜入調査したら闇深すぎたから会話全て公開します」と題する動画。現在までに1,600万回以上も再生されている(3月12日18:00時点)。

これは「1時間4,000円の店がある」と勧誘する客引きの男性についていったヒカルが、水や菓子だけで9万円以上の会計を求められるという内容。店員とのやりとりは映像ではなく音声のみ流れ、高額請求されたヒカルは店員と口論を繰り広げた。だがヒカルが裁判の話を持ち出し、支払いは4,000円で済むことに。最後は「ぼったくり」であることも、店員に認めさせていた。

この動画について東谷氏は、「全部裏取った」と糾弾。そして「歌舞伎町にあるスナック使ってやったやろ?」「店員のフリさせたのも、そこのママの同級生使ってやったな?」と追及した。

東谷氏の動画を受けてツイキャスを配信したヒカルは、「閉店セールの時にも、やらせがバレてね」と過去の炎上騒動にも言及。そして冒頭のように、「ぼったくりバー」もやらせだったと認めたのだ。

ヒカルの言う「閉店セール」とは、’20年8月に配信された「毎日嘘の閉店セールしてる店の闇暴いたら逆ギレしてきてブチギレ口論になった…」と題する動画。

とある閉店セールを行っている衣服店の商品を買い占めヒカルが、約3日後に同じ店を再訪。するとこの店は、再び閉店セールとして営業していたという内容だ。ヒカルオーナー問い詰め、最終的に店を撤退させたのだった。

しかし、配信された当初からやらせを疑う声も少なくなかったという。

「この動画がやらせと判明したきっかけは、YouTuberのコレコレさん(32)に撮影現場を目撃したという視聴者から情報提供が寄せられたことでした。店内にレジがなく、BGMも流れていないなど、いくつかの不自然な点が指摘されていました」(ITジャーナリスト)

瞬く間にネット上で炎上し、ヒカルは同年9月に謝罪動画をアップ。やらせを認めた上で、「これも1つのエンターテイメントかと思って」と語っていた。

■「これでいいのかな」問われるYouTuberの倫理観

これまでも“闇を暴く企画”を行ってきたヒカルだが、自らが有名になることで危険も感じたという。それでもコンテンツとしては続けたい思いがあったといい、「実際に現状そういうのがおこなわれてるっていう闇が世の中にある訳で、それを作り出して注意喚起になればなっていうのが狙いだった」とも語っていた。

さらに今後もやらせ動画を配信する可能性に触れ、「それは視聴者の皆さんが判断して見抜いてください」と呼びかけていた。

しかし、このヒカルの主張に視聴者からは「開き直り」「言い訳」とブーイングが。再批判を受けてヒカル謝罪動画のコメント欄に、《この動画でまたこれからも闇暴く系でのヤラセはしてくかもしれないって言ってるけど撤回したい まず闇暴く系をこれからは一切なしにする》《みんなをがっかりさせるようなヤラセとかはなくす》と追記したのだった。

東谷氏の告発によってヤラセを認めたヒカル。ネット上ではコンテンツを発信する側の倫理観を問う声も少なくない。

《ヤラセが1つあると他のものも全て疑って見てしまう》

《やらせねぇ…もし分からなければ、そのままだったんだよね。これでいいのかな。やらせで儲けることは、ある意味騙してというイメージがついてしまうと思います》

《YouTuberの世界では「YouTube内ではヤラセOK。面白けりゃいいでしょ? みんなもわかって見てるでしょ? もちろん」みたいな認識の人が多いのかな? 作り話と現実の話が混在する世界はYouTubeの中だけではないけど、YouTubeの中の作り話やツリは視聴者を騙そうとしている感が強くて多分視聴者を見くびってるんだろうな…と思うことはある》

《YouTuberってヤラセをまるで真実のように見せる事が大変多く、無知な方や子供にそのヤラセを見せるのはそれを信じてしまいかなり害だと思う。ここらへん、運営側がヤラセの場合はヤラセだという事を告知させるようにしないと真似したりなど問題になる事も多いと思います》

視聴者との信頼関係も崩れかねない「やらせ問題」。“バズり”を求める以上に、真摯に向き合っていくべき課題なのではなだろうか。