明治安田生命J2リーグ第4節、ここまで2勝1分け無敗の勝ち点7で並ぶFC町田ゼルビアファジアーノ岡山の上位直接対決は、3-1でホームの町田が勝利を収めた。町田を率いるランコ ポポヴィッチ監督は「非常にクオリティの高い試合ができたと思うし、タフな戦いをしてくる相手に対して、我々も攻守でタフに戦えた」と振り返った。

 勝利の立役者となったのは太田修介と23年町田加入内定が発表されている特別指定選手の平河悠(山梨学院大学)、中盤左右の“スピードスター”だ。まずは20分、相手陣内でボールを奪いカウンターを繰り出すと、平戸太貴のクロスに平河が詰めて先制に成功する。初ゴールについて平河は「素直に嬉しいですし、太貴くんに感謝したいです。太貴くんが抜けた時に相手の前に入れば先に触れると思ったので、信じて走って流し込むだけでした。いろいろな選手に『おめでとう!』と言ってもらえました」と振り返った。

 後半の立ち上がりの49分にCKのクリアボールを太田がダイレクトで沈めると、その4分後には平河のサイド突破から再び太田がゴールネットを揺らし、一気に岡山を突き放す。太田は昨年9月以来の1試合2得点、Jリーグ初先発の平河は初得点を含む1得点1アシストを記録。「相手の最終ラインはスピードがないので、背後を狙っていく。そこで2人を頭から使うことを決断した」というポポヴィッチ監督の狙いがズバリ的中した。

 町田は3連勝で勝ち点を10まで伸ばし、これでJ1自動昇格圏内の2位に浮上。次戦は東京ヴェルディとの“東京クラシック”に臨む。守護神の福井光輝は「難しい試合になると思いますけど、相手がどうこうではなく、『自分たちのやるサッカーができれば自ずと勝利に近づく』と監督からも言われています。また来週も自分たちらしくトレーニングを積んで、ヴェルディに向かっていきたい」と意気込んだ。

 

[写真]=鈴木颯太朗