アメリカで今月11日、その地域にいるはずのない「カラフルオウムがいる」という連絡が地元住民から寄せられ、保護のために動物管理局のスタッフが出動した。オウムを怖がらせないよう捕獲用ネットを投げられる位置まで慎重に近づいたスタッフだったが、まさかの正体に笑ってしまう展開になったという。『6abc Action News』などが伝えている。

今回の珍騒動は今月11日、米ニュージャージープリンストン在住のティム・リンチさん(Tim Lynch)が、森の中で1羽の青いオウムが羽を休めているのを見つけたところから始まった。

そのオウムは見慣れない鮮やかな青い色をしており、「飼育されているペットが逃げ出してしまったのかも」とティムさんは心配した。前日の天気が悪かったこともあり、オウムが動けなくなってしまっていると思ったティムさんは写真を撮り、プリンストン警察で巡査部長を務める甥に送って対応を仰いだ。

連絡を受けた甥はすぐに同地区の動物管理局に連絡し、この迷子のオウムを捕獲するために動物管理官のジム・フェリーさん(Jim Ferry)が現場に駆けつけてティムさんと合流すると、2人で協力してオウムを捕獲しようと試みた。

ティムさんは当時のことを「私たちはオウムが怖がって飛んでいってしまわないように、歩いて近づいて行きました。しかしオウムに近づくにつれて『ああ、きっとこのオウムは死んでしまっているかもしれない』と思いましたね」と振り返っている。

それでも「ケガをして動けないだけかもしれない」という一縷の望みをかけ、ジムさんは持ってきた捕獲用ネットを手に息を殺してオウムに忍び寄った。そしてあと少しでネットを投げられるという位置まで近づいた時、ジムさんは「これは偽物だぞ」とそのまさかの正体に気がついたのだ。

ジムさんは「動物管理局では病気やケガをしている動物は捕獲しやすいと言われているのですが、恐らく今回は今までで一番簡単に捕獲することができたと思います」と明かしている。

そして持ってきたネットを使うことなく“無事に”オウムを捕獲することができたジムさんは、セラミック製のオウムの置物を抱き撫でて可愛がるような姿で記念撮影を行った。この写真とともに今回の出来事を同警察がFacebookで報告すると、「“飼い主”がいないなら私が引き取りたいな」「このオウムを置いた人は今頃笑っているだろうね」「これは面白すぎるよ」「こういう笑いが欲しかったんだ」など多くの人の笑いを誘っていた。

このセラミック製のオウムは同警察のトーマス巡査部長(Thomas)のオフィスで“保護”しており、飼い主ならぬ“持ち主”を待っているそうだ。

なお過去にも、庭にいた青いオウムを保護しようとしたところただのブラシだったという勘違いエピソードが話題を呼んでいた。

画像は『Princeton NJ Police Department 2022年3月11日付Facebook「A concerned citizen contacted our department yesterday to report a beautiful parrot in a tree in the wooded area near Einstein Drive.」「Sgt. Thomas is caring for him until the owner is located.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト