ピアノ

全身にやけどを負い、使える指はわずか数本に。それでも夢を持ち明るく生きる少女について、『AsiaOne』『South China Morning Post』などの海外メディアが報じている。


■ガス漏れに続く爆発と火災

2020年8月のこと、中国で暮らす女の子(11)の自宅でガスが漏洩した。それに気づかずにいた祖母が午前5時頃に起床し料理を始めたところ、いきなり爆発。火が上がり、大火災が発生した。

これにより祖母、そして台所に近い部屋で寝ていた女の子が全身にやけどを負い、病院に救急搬送されることになった。


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■「助けて」と救いを求め…

病院へ向かう途中、女の子は救急救命士たちに「助けて」と懇願。隊員たちも急いだが、最初に到着した病院では十分な治療が望めず、140キロ離れた土地にある病院に行くことになった。

そこでようやく治療が始まったものの、母親はショックのあまり泣き崩れ何度も失神。それでも夫とともに親戚や友人たちに頭を下げ、高額な医療費をそろえるため借金を申し込んだ。

■試練の日々と転機

治療が始まりしばらくたったころ、女の子の容体は安定した。だが腕を上げることも指を伸ばすこともできず、以前は大好きだったピアノも弾けなくなった。

それでも治療は少しずつ進み、数本の指が少しだが動くように。つらくても前向きで明るい女の子のため、母親は友人に頼み込み電子ピアノを借りることにした。


■血が出てもめげず

大好きなピアノが届いたことから、女の子はようやく練習を再開。時には指から出血するほど練習に没頭しているといい、落ち込むこともある母親には、「ハッピーに生きなくちゃ」と声をかけ励ましているそうだ。

この女の子の様子を複数メディアが取り上げたところ前向きな姿が話題を集め、「これからも強く生きてほしい」「応援したい」というコメントがインターネットに多数書き込まれている。

生きて、好きなことに励むことができる。それに感謝し努力を続ける女の子がいつの日か大舞台でピアノを演奏できる日が来ることを、多くの人が願っている。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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