モデルの益若つばさが25日、都内にて国内ケーブルテレビ大手の「JCOMジェイコム)」主催イベント「今こそ考えたい、ネットライフを充実させるためのマナー」に登壇し、ネットで中傷されたときの心境やSNSへの接し方などを語った。

イベントはMCに漫才コンビ・なすなかにし、講師に情報リテラシーアドバイザー・粟津千草氏を迎え、ネット上のコミュニケーションの現状やネットリテラシー向上の方法などを登壇者らが話し合った。



粟津氏によると、子どものネットトラブルは主に「コミュニケーション」「お金」「時間」の3つからなる。今年4月から成人年齢が18歳に引き下げられることで、高校生でも保護者の同意なしに契約を結ぶことができるため、トラブル増加の懸念材料になっているという。

ではネットとどう向き合うべきか。粟津氏は「事前に知識を得る、相談する、確認するが大事」と言う。「利用規約に読めない漢字が出てきたなどがあっても中高生は親に相談しにくい年頃。ですがそこを親子のコミュニケーションで子どもからも話をしてほしい」と伝えた。

前半では、益若が10代からネットで誹謗中傷を受けていたことも話題に上がった。益若は「正直死にたいと思った。見ず知らずの人に『死ね』『ブス』『気持ち悪い』など書かれて。人生で言われたくない言葉を全部経験してきた」と話す。当時は外を歩くのも恐ろしかったと言い「身近な人も『私のことが嫌いなのかな』と疑心暗鬼になることもあった」と過去を語った。



益若は、自身の中学生の子がネットに触れるのは問題視していないものの、SNSには慎重な姿勢という。

「SNSは単純なつぶやきが世界に発信される。玄関に貼っても恥ずかしくない言葉かどうか、というのは結構大事。正義を振りかざして『悪い人』なら中傷してもいいという風潮が日本は多い。それを子どもが見たら、自分もしていいんだと勘違いしてしまう」と益若が話すと、粟津氏はうなずき「この言葉を送ったら相手がどんな表情になるのか、自分ならどういう気持ちになるのか、想像するのはすごく大事。保護者が家族に使う言葉や態度は子どもがそのまま引き継ぐ。子どもがスマホを持ち始めるときから(ネットリテラシーを)学んでも遅い。それまでの親のネットなどとの関わり方を見て、子どもは学んでいる」と論じた。

後半には、事前に参加者から集めた質問に、益若と粟津氏が答える一幕もあった。「まだ子どもにスマホを持たせていないが、仲間外れが心配」との問いに粟津氏は「スマホを持っていないことを子どもが納得するかどうか。私の姪も学生時代はスマホを持たず友達とやり取りしていたが、困ったことはなかったそう。納得でき、かつ友達と連絡を取り合う方法を考えられるかが大事」と回答。



また「若者の持つ情報量がはるかに多く、中途半端な知識での忠告は拒否される。大人と子どもの情報格差の埋め方が知りたい」との質問に、益若は「私なら子どもが興味をあるものに自分も参加できるよう努力する。『時間がもったいないのに何やっているんだろう』ではなく、自分も登録してみると新しい世界が見えてくる。年齢を重ねると新しいものを取り入れたくなくなるけど親世代はミーハーでいい。子どもが(動画投稿アプリ)『ティクトック』に夢中なら、私ならもっと投稿して、子どもに教える立場になる」と答えた。

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