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 壮大で美しい自然の地形やその地域ならではの歴史ある建物にときめく者なら一度は夢見る世界遺産めぐりの旅。

 とはいえ世界中に1,154件(2021年8月現在)もある遺産制覇は生涯かけても難しい。しかもコロナの影響で海外旅行もままならないこのご時世、この先いくつ回れるか…と嘆く人もいるだろう。

 そんな我々をユニークな旅にいざなってくれるのがユネスコ世界遺産をテーマにしたOverviewの航空写真だ。普段の視点じゃ得られない絶景コレクションを見てみよう。

1. ストーンヘンジ1986年 登録 イングランド

おなじみストーンヘンジは空から見るとまさに円。当時の人はこんな上から見れなかったろうな。

2. アルルの円形劇場(ローマ遺跡)1981年 登録 フランス

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フランスの町アルルにある古代ローマ時代の円形劇場。現在は闘牛や演劇、コンサートなどに使われている。

3. アルト・ドウロ・ワイン生産地域 (2001年 登録 ポルトガル

ポルトガル北部アルト・ドウロ地方のブドウの段々畑。そこに流れるドウロ川周辺では古代から人の生活跡があり、ローマ帝国時代からワインの産地だったと考えられている。

4. フィレンツェ1982年 登録 イタリア

赤いテラコッタの屋根が無数に広がるトスカーナ州の都フィレンツェの街とアルノ川の隣接部分のクローズアップ。

[もっと知りたい!→]ここが防衛最前線。世界20の印象的要塞

5. イエローストーン国立公園1978年 登録 アメリカ)

モンタナ州、ワイオミング州、アイダホ州にまたがるイエローストーン国立公園にあるカラフルな熱水泉、グランド・プリズマティック・スプリング

6. エトナ山(2013年 登録 イタリア

シチリア島の東海岸、メッシーナ市とカターニア市の間にある活火山。約50万年前から活動している。かつて海底にあったとみられノアの大洪水を引き起こしたという説もある。

7. ウルルエアーズロックウルル=カタ・ジュタ国立公園内(1987年 登録 オーストラリア

オーストラリアのノーザンテリトリーにある世界で2番目に大きな一枚岩。古くから定住しているアボリジニの人々にとって神聖な場所でもある。赤色のイメージが強いが太陽光によってはこんな色にも見えるそう。

8. ヴェネツィア1987年 登録 イタリア

運河で隔てられているヴェネツィアの街は、橋で結ばれた小さな島々でできている。

9. ヴァトナヨークトル国立公園(2019年 登録 アイスランド

8,100平方キロメートルもあるアイスランド最大の氷河、ヴァトナヨークトル氷河の一部。氷河の縁に沿いにできる氷と火山堆積物のパターンはまるで白黒のメノウ(瑪瑙)のよう。

10. マラケシュ1985年 登録 モロッコ

写真はモロッコの都市マラケシュにある旧市街メディナ地区。この地域特有の迷路のように複雑で曲がりくねった通りがよくわかる。ここは幅1メートル未満の道もあるため車が通ることはめったにないそうだ。

11. ギザの大ピラミッド1979年 登録 エジプト

カイロの郊外にある大ピラミッド(右上)、別名クフ王の墓は紀元前2580年頃に建造された。高さ約147メートルもの巨大さは人類を圧倒する規模で、3,800年以上にわたり世界で最も高い建造物であり続けた。

12. シュンドルボン1997年 登録 バングラデシュ

バングラデシュ南部に広がる100万ヘクタールの大森林地帯の一部。世界最大のマングローブの天然林でありベンガルトラの自然保護区があることでも知られる。

13. ブラジリア1987年 登録 ブラジル)

首都ブラジリアは1960年に建設された計画都市。かつての首都リオデジャネイロから移る際にブラジル人建築家ルシオ・コスタの設計によりデザインされた。飛行機のような部分に主要な建物や高層住宅が集まっている。

14. パルマノーヴァの都市要塞(2017年 登録 イタリア

「16世紀から17世紀のヴェネツィアの防衛施設群」の一部として登録されたパルマノーヴァは、16世紀末ルネサンス建築家により計画的に建てられた星型要塞型の都市だ。

番外:ウクライナのマリウポリ劇場

こちらはOverviewの定期投稿より、2022年ロシアウクライナ侵攻に関する一枚。

今年3月16日ロシア軍に空爆されたマリウポリ劇場。当時は避難所に使われており、女性や子供、高齢者およそ1,000の人が集まっていた。また空爆を避けるため建物周辺の地面にはロシア語で「子供たち」を意味する大きな文字が書かれていたが、そのかいもなく爆撃に遭いおよそ300人が死亡した。

 宇宙飛行士のように地球を見下ろす俯瞰の視点は、畏敬の念や共同欲求をもたらし、長期的な思考を伸ばすという。心の中で湧き上がるその感情や知覚は、一般に概観効果(Overview Effect)と呼ばれるそうだ。

 Overviewはこうした俯瞰の眺めで生まれる新たな意識が、より良い地球の未来につながることを期待している。その他の画像が気になる人は公式アカウントdailyoverviewをチェックだ。

References:fubiz / instagram / wikipedia / instagramなど /written by D/ edited by parumo

 
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