2022年3月26日、「NMB48梅山恋和卒業コンサート~恋のおまじないが解ける前に~」がロームシアター京都で行われ、NMB48 5期生の梅山恋和が約6年間のアイドル活動の集大成を披露。同期の卒業生、山本彩加と溝川実来も駆けつけ、グループを牽引してきた彼女の卒業を祝福した。

【写真】最強コンビ「梅山本」が復活!かわいさ爆発の『わるここ』も披露

今回は「ポッター平井の激推しアイドル!」番外編として、その模様をレポート。

■安部若菜から梅山恋和にまさかのクレーム!?

2022年3月26日、京都。梅山の卒業を惜しむように降り続く雨が、咲き始めた桜の花を濡らしていた。会場には彼女のラストステージを見届けようと、老若男女のファンが集結した。

幕が上がると、ステージの中央に置かれたベッドの上に梅山が横たわっている。『やさしくするよりキスをして』のイントロが流れ、起き上がって歌い始めると王道アイドルのキラキラ感を放ち、ココナワールドに誘っていく。2曲目以降はほかのメンバーも加わり、会場中に咲いた笑顔の花は満開に。

最初のMCで梅山は「無事に卒業コンサートを開催することが出来てうれしいです。私の思い出がいっぱい詰まった曲を準備してきたので、楽しみにしていてください!」と意気込みを語り、ユニットコーナーへ。

梅山が本郷柚巴と『ハートの独占権』を披露した直後、MCに登場した安部若菜が「仲良しの本郷柚巴さんとのコンビも良かったですね」と称賛しつつ、「ただ1つだけ言いたいことがあるんですけど、私、ココナさんとMBSラジオで『NMB48のTEPPENラジオ』という番組をやらせていただいていて、その時にココナさんが『わかぽんとハートの独占権をやりたい』って言っていたんですけど、どういうことですか!」とクレームを入れ、会場は爆笑。

■元同期・山本彩加と溝川実来がサプライズで登場!

続いてAKB48の山内瑞葵とWセンターを務めた『モニカ、夜明けだ』を、ダンス選抜ユニット・だんさぶる!の石田優美・加藤夕夏・川上千尋・小嶋花梨と共にパフォーマンスするなど、かっこいいココナをアピール。さらに2016年6月28日NMB48劇場で5期生が初パフォーマンスした楽曲『てっぺんとったんで!』を、同期の現役メンバー、小嶋花梨・上西怜・中川美音と4人で披露。バックには初お披露目の懐かしい映像も。

研究生当時の思い出のナンバー『太陽が坂道を昇る頃』では、特に仲良しだった同期の卒業メンバー、溝川実来が登場!溝川にとって「(卒業以来)4~5年ぶり」というステージを5人で楽しんだ。

その後は渡辺美優紀のソロ曲『わるきー』をアレンジした『わるここ』で最強のアイドル姿を見せたかと思えば、『抱きしめられたら』ではセクシーなココナに。歌詞に合わせた切なげな、大人の表情を見せた。

ステージのセンター後方から前方に向かって歩く2人のシルエット。照明が当たり、梅山の隣に立っていたのは昨年3月に卒業した同期の「あーやん」こと、山本彩加。『だってだってだって』でWセンターを務めた梅山本コンビの1年ぶりの復活に、会場のボルテージは急上昇!山本彩加のブランクを感じさせないパフォーマンスも見事だった。

山本は「皆さん、お久しぶりです!ココナから『卒業コンサートに出てほしい』という連絡をもらって、来させていただきました。本当にありがとうございます!」と挨拶。梅山は「『私が卒業コンサートをする時は来てな』って言っていたんですけど、まさか本当に来てくれるとは思っていなかったのでうれしいです!」と、喜びを語った。

上西怜とWセンターを務めた最新シングルのダンスナンバー『恋と愛のその間には』を選抜メンバーでクールにパフォーマンスした後は、何度もセンターを務めた『僕らのユリイカ』を全員で披露して本編を締め括った。

■涙なし、最後まで笑顔で「NMB48は私の青春でした」

アンコールでは、デビュー前のレッスンから卒業発表までのダイジェスト映像が流れた後、梅山が「理想どおり」というピンクのドレスで登場。

「6年前、私の卒業コンサートを開催させていただけるなんて思ってもいませんでした。加入当時はダンスや歌、笑顔でさえぎこちなくて、ずっと端っこのポジションで、公演の初日メンバーにも選ばれませんでした。悔しくてずっと泣いていた自分が嫌いでした。でも、いつもファンの皆さんが応援してくださったから、諦めずにがんばろうと思いました。私にとって皆さんの存在は本当に大きくて、今日このステージに立っているのも全て皆さんのおかげだなと思います。メンバーのみんなや、スタッフの皆さんにもたくさんお世話になりました。何があっても前だけを見て、グループのためにがんばろうという気持ちで活動していて、こんなにも愛であふれたグループはNMB48が1番なんじゃないかなって思います。

そして家族のみんなには、反抗期だったり、わがままを言ったり、たくさん迷惑をかけたと思います。でも、いつも1番に私のことを応援してくれて、ずっと支えてくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今日このステージで親孝行できたんじゃないかなって思います。そして、これからもいっぱい親孝行したいと思います。がんばった分、必ず明るい未来が待っていると思います。なので私も自分を信じて、第2の人生をがんばりたいと思います。NMB48は私の青春でした!アイドルになれて幸せでした!たくさんの愛を本当にありがとうございました!」

清々しい笑顔で、約5分間の卒業スピーチ。そこに涙はなかった。

ソロ曲『秘密日記』を歌い上げると、『約束よ』では、1人ずつ赤い風船を持ったメンバーが登場。間奏で梅山から「皆さんと出会えて本当に良かったです。NMB48で一緒に過ごした時間は私にとって宝物です。本当にありがとうございました!」と、メンバーに向けてのラストメッセージを送った。

上西怜「私はココナのライバルになれていたかな?」

卒業コンサートの恒例、メンバーからの手紙。メンバーを代表して、同期で共にWセンターを務めた上西怜が手紙を朗読する。

ココナNMB48に入ったばかりの頃は、いつも泣いていたイメージがあります。5期生としてお披露目した後のステージデビューになる前座ガールズのオーディションで、私たち2人だけ最後まで合格できなかったことがあったよね。あの日の私たちに『2人でシングルのWセンターをしたよ』と伝えたいです。同じスタートやったのに、いつの間にかココナの背中が見えなくなっていて、ソロコンサート、梅山本でのWセンター、どんどん自分の夢を叶えていくココナが、ライバルではなく憧れになっていました。あーやんが卒業して1年。私は少しでもココナのライバルになれていたかな?(梅山から『なれた』とレスポンスが)…良かった(笑)。NMB48の次世代として先頭に立ち、そして今のNMB48を背負い、引っ張ってきてくれてありがとう!6年間お疲れ様!」

梅山は「ありがとう!」と大声でお礼を伝えると、「私はNMB48のことが、皆さんのことが大好きです!そんな気持ちを込めて歌います!」と、『大声ダイヤモンド』を披露。メンバーからメッセージ入りのチェキが付いた風船を受け取っていった。

ステージの幕が下りると、Wアンコールが発動。メンバー全員で『落とし穴』を歌唱。梅山は客席に手を振り、時には投げキッスのプレゼントも!

最後に梅山は、「皆さんと出会えたのは本当に運命だと思います。本当にありがとうございました!」と挨拶。約2時間半の卒業コンサートで、涙を見せることなくステージから去っていった。

中学1年生から高校3年生の期間といえば、青春そのもの。その全てをNMB48に捧げてきた梅山恋和。卒業後は「学業に励みたい」と芸能界から引退する意向を示しているが、将来的には「お芝居の勉強もしたい」と公言。女優として私たちの前に帰って来てくれる日を心待ちにしたい。

取材・文=ポッター平井

『わるここ(わるきー)』を披露した梅山恋和/(C)NMB48