俳優の磯村勇斗が、映画初主演を務める『ビリーバーズ』の公開日が7月8日に決定。併せて本ポスタービジュアル、追加キャストとして、北村優衣、宇野祥平の出演が発表された。

【写真】磯村勇斗、北村優衣、宇野祥平らキャラクタービジュアル

 原作は、カリスマ的人気を誇る漫画家・山本直樹が独創的な感性と世界観で「カルト」の世界に切り込み、人間の欲望をあぶり出した同名漫画(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)。

 過激な内容ゆえ実現不可能とも言われた本作の映像化に挑んだのは、鬼才・城定秀夫。『女子高生に殺されたい』ほか多数の公開作を控える彼自身が、本作の映画化を熱望。長年ファンである山本直樹の世界観へ最大限のリスペクトを込めながらも、絡みつくような官能美に乾いたユーモアとバイオレンスを交えた映像世界を作り上げた。

 とある孤島で生活をする2人の男と1人の女。男の1人は「オペレーター」、女は「副議長」、もう1人の男は「議長」と互いに呼び合い、そろいのTシャツを着ている。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送り、「安住の地」へと旅立つ日に思いを馳せていた。メールで送られてくる不可解な指令を実行し、時折届けられるわずかな食料でギリギリの生活を送る3人。これらは俗世の汚れを浄化し“安住の地”へ出発するための修行なのだ。だが、そんな日々のほんのわずかなほころびから、3人は徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆき…。

 純粋な信仰心と抑えきれない欲望の間で揺れ動く登場人物たち。今回、主人公・オペレーター役の磯村勇斗に加え、ヒロインとなる副議長役で北村優衣、孤島のリーダーでもある議長役で宇野祥平が出演することが発表された。

 北村は、し烈なオーディションを勝ち抜き選ばれたその存在感を遺憾なく発揮。時に天真爛漫に、時に激しく、『ビリーバーズ』の世界を描く上で必要不可欠な官能的なシーンに至るまで文字通り全身全霊で演じきっている。そして、『罪の声』『本気のしるし』などの演技が特に高く評価され賞レースを席巻した“怪優”宇野は、本作の狂気を体現する。

 北村は「極限状態での人間の本質を描いたこの作品を、この役を、絶対にやりたいと思いました。人は弱く脆く欲深い。だから人は人を求めるし、そんな彼らの生き様が時に可笑しく、でも愛おしく、そして切ない。私にとっても挑戦となるこの作品を、城定監督をはじめ共演者とスタッフの方々に助けられながら、全身全霊で挑みました。今までにないこの『ビリーバーズ』の世界を早く皆さんに体感していただきたいです」とコメント。

 宇野は「山本直樹さんの『ビリーバーズ』を城定秀夫監督が映画化され、ファンとしてそれを観られる事に只々喜びました。磯村さん、北村さんは随分年下ですが、純粋且つ真摯な姿勢に教えてもらう事が多く、助けられました。人を分ける「あっち側」とか「こっち側」とか厄介な言い方がありますが、孤島でただならぬことをしている人達と同じ側で笑ったり怒ったりして観られるこの映画が僕はとても好きです」と語っている。

 本作のポスターは、3人がこちらを見据えたビジュアルに。一見、平穏そうに見える孤島での共同生活の裏に潜む、怪しいさや、本作らしい不穏な空気感を感じさせる本ポスターとなっている。

 また、4月22日よりムビチケの発売が決定。ムビチケオンラインチケットも同日より発売開始。前売り特典として「ニコニコセンターマーク入りオリジナルステッカー」が付く。

 映画『ビリーバーズ』(R-15指定)は、7月8日より全国順次公開。

映画『ビリーバーズ』本ポスタービジュアル (C)山本直樹・小学館/「ビリーバーズ」製作委員会