兄になった息子の心境を描いた漫画「兄と妹」がSNS上で1万6000を超える「いいね」を集め話題となっています。妹が生まれてから、いつも兄として妹をかわいがってくれる4歳の息子。あるとき母親が「赤ちゃんが生まれて3カ月たつけど、どう?」と聞いたところ…という内容で「共感しかないです」「なんて優しい」「めちゃめちゃ大人」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

息子の優しさに甘えていたと気付く

 この漫画を描いたのは、会社員のまぼ(ペンネーム)さんです。漫画は子どもが生まれてから描き始め、子どもの成長記録として日々あったことを漫画にして、インスタグラムツイッターで発表しています。

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。 

まぼさん「昨年7月に第2子が生まれ、それまで一人っ子だった息子(よいたん)に大きな変化が訪れました。本人は戸惑いながらも、心が日々成長しているようで、その様子を漫画にして残しておきたいなと思い、描きました」

Q.「ちょっと大変かな」と言われたときの、まぼさんの心境を教えてください。

まぼさん「いつも妹の面倒をよく見てくれて、『優しいお兄ちゃん! ありがとう!』という気持ちで浮かれていましたが、息子はまだ幼くて、慌ただしい日々の中に不安や不満も感じていたんだなと気付き、息子の優しさに甘えていた自分が恥ずかしくなりました」

Q.妹が生まれたときから、かわいがってくれたのでしょうか。

まぼさん「かわいがってくれています。生まれた日から『抱っこしたい! 僕がミルクあげる!』と張り切っていました。でも、生まれたばかりの赤ちゃんはまだふにゃふにゃで、それを息子が理解するのは難しく、私から『もっと優しく触って!』と注意されることもあり…。もどかしい時間を過ごしていたと思います」

Q.現在もお世話をしてくれますか。

まぼさん「気まぐれに絵本を読んでくれたり、自分の大好きなおもちゃを貸してあげたり、くっついたりおでこにチューをしたり…。今でもいろいろな方法で妹をかわいがってくれています。赤ちゃんと遊ぶのが上手だな~とよく思います」

Q.「ちょっと大変かな」と言われてから、まぼさん自身変えたことはありますか。

まぼさん「今まで一人っ子だった息子に、突然『兄』という役割を押し付けるのは残酷だな…と思うので、あくまで『一人のよいたん』として尊重するように心掛けています。そして、どうしても親が構ってあげられる時間も大幅に減ってしまうので、たまに赤ちゃんを両親に預け、パパママを独り占めできる『一人っ子の日』をつくるようにしています」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

まぼさん「人知れず頑張りながらも、『誰も悪くない』と悟っている息子に同情や応援の声が届いております(笑)」

オトナンサー編集部

漫画「兄と妹」のカット=まぼ(yoitan_diary)さん提供