「令和の怪物」の異名を持つロッテの佐々木朗希投手(20)が10日に本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦で、21世紀初、令和初、プロ野球では28年ぶりとなる完全試合を達成した。
しかもプロ野球新記録の13者連続連続三振を奪い、同タイ記録の1試合19奪三振も記録して偉業に花を添えた。球数は105球。1軍デビューを飾った昨季は完投が1度もなく、プロ初完投試合が完封、完全試合となったが、こちらも史上初だ。
「正直あんまり意識していなくて、打たれたらそれでいいかなと思って、最後まで(捕手の)松川を信じて投げました」とヒーローインタビューでははにかみ、良かった点について「ストライク先行で、早いカウントで勝負できたので良かったかなと思います」と振り返った。
プロ野球記録の19奪三振は1995年4月21日に野田浩司(オリックス)が記録。相手はロッテで場所は今回と同じ千葉マリンスタジアム(当時の呼称)だった。佐々木朗は1回から5回まで13者連続三振を奪ったが、57年梶本隆夫(阪急)、58年土橋正幸(東映)が樹立したそれまでの日本記録「9」を大幅に更新する快投だった。
今回の完全試合はプロ野球史上16度目だ。94年5月18日に槙原寛己(巨人)が広島戦(福岡ドーム)で達成して以来、28年ぶりで、ロッテでは73年10月10日に八木沢荘六が太平洋ライオンズ戦(宮城球場)で記録して以来。佐々木姓では66年の佐々木吉郎(大洋)、70年の佐々木宏一郎(近鉄)に次いで3人目だ。
ちなみに20歳5カ月での達成は史上最年少で、通算14試合目はプロ野球史上最速。記録ずくめのパーフェクトゲーム達成となった。
大船渡高(岩手)からドラフト1位で2020年に入団。高校時代に163キロを投げて注目されたが、1年目は基礎体力づくりに専念して2軍を含めて実戦登板は1度もなかった。
1軍デビューは飾った昨季も無理をさせなかった。肩への負担を考慮してシーズン終盤まで登板間隔を10日以上空け、先発ローテ投手と同じ中6日を経験したのは1度だけ。先発11試合で3勝どまりだった。
今季は開幕3戦目の3月27日に楽天戦で初登板し、その後も順調に中6日をこなした。前回登板した4月3日の西武戦で今季初勝利。登板3試合目で大記録を成し遂げた。
次回は日本はおろか、大リーグでも1度もない2試合連続の完全試合達成がかかる。順調に調整が進めば、登板は4月17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)の見通し。ひょっとしたらひょっとするかも。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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