ニルヴァーナ1991年に発表した「スメルズ・ライク・ティーンスピリット」のミュージック・ビデオで、故カート・コバーンが使用していた象徴的なギターが初めてオークションにかけられることになった。

 このMVでカートが弾いている、レイク・プラシッド・ブルー仕上げの1969年フェンダー・ムスタングエレクトリック・ギターは、ジュリエンズ・オークションズ(Julien’s Auction)が2022年5月20日から22日までの3日間開催する【ミュージックアイコンオークション・イベントで競りにかけられる。

 ジュリエンズでは、この左利き用ギターの控えめな開始価格を60万ドル~80万ドル(約7,500万~1億円)の範囲と推定している。また、今回のオークションには、カートの長年のギター技術者であったアーニー・ベイリーが、このギターの歴史的意義について語る独占NFTも出品される(NFTの推定価格は6,000ドル~8,000ドル程度、75万~100万円)。

 また、カート1965年ダッジダート170 4ドア・セダンも出品されるが、これはニルヴァーナのシンガー/ギタリストが所有し運転していた、既知で現存する唯一の車だ。“Baby Blue"として知られるこの車は、控えめに見積もって40万ドル~60万ドル(5,000万~7,500万円)程度になる見込みで、過去28年間所有していたカートの妹キム・コバーンのコレクションからのNFTが付属している。走行可能なこの車には、オリジナルのナンバープレートと、カートとコートニー・ラブの所有権を示す証明書が付属している。

 また、「スメルズ・ライク・ティーンスピリット」MVでに登場する、カートが所有/着用していたフェタリーニのストライプ半袖セーター(推定6,000~8,000ドル)には、この衣服に関するキムのナレーションが入ったNFTが付属している。その他のアイテムには、カートが所有していたコンバースの黒いジャックパーセル・キャンバス・シューズの360度デジタル表示とキムのナレーションが入ったNFT(推定2,000~4,000ドル、25万~50万円)、コバーンが直々に描いた1985年アイアン・メイデンKillers”スケートボード・デッキ(推定2万~4万ドル、250万~500万円)、コバーンが描いた故マイケル・ジャクソンのイラスト(推定4万ドル~6万ドル、500万~750万円)、ニルヴァーナの【イン・ユーテロ・ツアー】のオール・アクセス・パス(推定1,000~2,000ドル、12万~25万円)、米シアトルからシカゴへのユナイテッド航空の搭乗券(推定400~600ドル、5万~7.5万円)、コバーンが所有していたNirvanaと書かれた『ガンビー』のキャラクターのポーキーの曲がるおもちゃ(推定2,000~3,000ドル、25万~37万円)などが出品される。

 5月のメンタル・ヘルス月間にちなみ、ジュリエンズは、このギターと少数のコバーン関連アイテムのオークションによる収益の一部を、メンタル・ヘルスのキャンペーン"Kicking the Stigma"に寄付すると発表している。

故カート・コバーン、ニルヴァーナ「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」MVで弾いていたギターが競売へ