世界各国に使われないまま放置された廃墟が存在するが、それを好んで探検する人もいる。イギリスのあるカップルも都市探検家として廃墟を探検しているようだが、廃墟となった家を訪れた際にがれきに埋もれた“人間の手”に冷や汗をかくことになったという。『The Daily Star』『News18』などが伝えた。

イギリスを拠点に「Urbexcr」という名前で都市探検家として活動するカップルが昨年1月、訪れた廃墟でがれきに埋もれた“人間の手”を見つけて警察に通報した。ところが真相を知ったカップルは、大きく拍子抜けすることになってしまったという。このカップルが体験した出来事を最近になって英メディア『The Daily Star』などが伝えたことで、再び関心を集めている。

当時、カップルが訪れた古びた家にはたくさんの犬の首輪やペット用のベッド、檻などが残っていた。そこで2人はこの廃墟を「ブリーダーの家」と名付けたそうだ。そして探検後の昨年1月9日、その家の中を撮影した写真をFacebookに25枚ほど投稿し「不気味な感じであまり気に入らなかった」と感想を綴った。

しかし投稿後、写真を見たユーザーから「人の手が見える」などと多数のメッセージが届いたという。2人は『The Daily Star』のインタビューに応じ、このように振り返っている。

「ほとんどの人は私たちが(人間の手を)『フォトショップで加工している』と勘違いして非難しました。また『ゴミの中で死人を放っておいたのか』という声もあって。朝起きたらメッセージや通知が絶え間なく届いたことで、スマートフォンが熱くなっていたほどなんですよ。」

2人は指摘された写真を確認してみると、がれきに紛れて人間の手らしきものが埋もれていることに気づいた。そこで警察に通報し、再び廃墟に戻って確認することにした。

現場にはすでに警察車両が来ており、男性が警察官と話している間に女性は廃墟の中に入って確認を始めた。少し経ってから男性も廃墟に入ったが、彼は女性にこう告げたのだ。

「やっぱり“人間の手”だったよ! …雑誌の表紙写真に写った手だけどね!」

これには女性も驚いたようで、2人は“人間の手”が写った雑誌を探してみたが見つからなかった。実物がどうしても気になる2人は警察官に聞いてみたところ、表紙に手が写った古びた雑誌を渡されたという。遺体かもしれないと事件性を視野に入れていたであろう警察官を前にして、2人は雑誌を手に取りとても気まずい思いをしたようだ。

幸い“人間の手”が遺体ではないことが判明したわけだが、2人はのちに「警察官は『たまったもんじゃない』って感じでしたよ」と明かしている。その後、Facebookに“人間の手”の真相が判明したことを報告したところ「まさかこんな結果になるとは(笑)」といった声が寄せられ、笑いをもたらすこととなったようだ。

ちなみに「Urbexcr」の2人は、目的の廃墟は誰が所有しているものか、中に入ることを禁止されていないかを前もって調べてから探検しているという。そして廃墟探検をしたいと思っている人たちに向けて、Facebookにこのようにアドバイスしている。

「全ての廃墟が中に入れるわけではないことを心に留めておいてください。私たちは立ち入り禁止の廃墟には決して足を踏み入れません。~(中略)~とても大事なことは誰かに『立ち去るように』と言われたら必ず出ていくこと! 決して建物からものを持ち出さないでください。そして無理に居座ろうとしないでください。」

画像は『Urbexcr 2021年1月9日付Facebook「I called this the dog breeders house」』『The Daily Star 2022年4月7日付「Terrified urban explorers spot a hand in one of their photos and call police」(Image: Urbexcr)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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