名探偵コナン」をスクリーンで楽しめる、この季節が今年も到来。劇場版アニメシリーズ最新作『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』が、いよいよ本日より公開となった。記念すべきシリーズ25作目は、鮮やかな映像とパワフルな高音質サウンドによって没入型の映画体験ができるIMAXでこそ堪能したい1作として完成。本稿ではその見どころである、過去と現在の事件が絡み合ったサスペンスフルな展開、キャラクターたちが織りなす人間ドラマ、劇場版ではおなじみの超絶アクションの数々などを、IMAX鑑賞時に注目してほしいポイントと共にチェックしていこう。

【写真を見る】美しい…佐藤刑事のウエディングドレス姿に、安室透の人間を超えたアクション!

■連続爆弾魔の正体を追え!息もつかせぬサスペンスが展開

ハロウィンシーズンの渋谷の街を舞台に、コナン(声:高山みなみ)が、過去と現在の爆破事件が交差する未曽有の大事件に挑む本作。高木刑事(声:高木渉)と佐藤刑事(声:湯屋敦子)の恋模様や、“警察学校組”と言われる警視庁警察学校鬼塚教場の同期5人組がスクリーンに集結することでも話題だ。

冒頭から、怪しげな犯人の姿、彼を追う降谷零安室透(声:古谷徹)、結婚式に参列するコナンたちなど、どんな物語が始まるのかワクワクとするようなカットが続き、「名探偵コナン」のメインテーマが映画館に鳴り響く。おなじみのあの曲がIMAXならではの高音質&大音量で流れると、いやがうえにもテンションアップ。「映画館で『コナン』を楽しめる時間がやってきた…!」という特別感と共に一気に映画の世界へと誘われていった。

本作で描かれるのは、渋谷を舞台に巻き起こる連続爆破事件。3年前に起きた連続爆破事件の犯人が脱獄し、公安警察の降谷が、同期である松田刑事(声:神奈延年)を葬った因縁の相手を追い詰めるが、そこに現れた謎の仮装の人物に首輪爆弾をつけられてしまう。一体、3年前の事件とどのような関係があるのか。降谷以外の“警察学校組”メンバーは既に殉職している状況にあって、どのようにストーリーに関わってくるのか。抜群の頭脳を持ったコナン、結束力を発揮する少年探偵団、それぞれのプライドと覚悟を胸にした警視庁や公安警察が総力を結集し、映画ならではのスケールで捜査に臨むなか、犯人はそれらをかいくぐり、犯行を繰り返していく。

あらゆる謎の真相が繋がっていき、かなり危険で手強い犯人の正体に辿り着くまでの展開は、シリーズの原点回帰のようでもあり、いつ爆破するのか、阻止できるのかというハラハラ感はハリウッド映画さながら。「福家警部補」シリーズなどで知られる推理小説作家で、『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』(17)、『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』(19)の脚本も手がけてきた大倉崇裕による、テンポの速いストーリー運びは観客をクギ付けにすること間違いなし。IMAXの環境で一層作品に入り込めるため、巧みに張り巡らされた謎を追いかける、疾走感あふれるサスペンスに浸れるはずだ。

ハロウィンの華やかな渋谷をコナンたちが駆け抜ける!

主な舞台となるのは、ハロウィンシーズンの人でごった返す渋谷の街。QFRONTや東急ビル、スクランブル交差点渋谷ヒカリエ、ミヤシタパークなど、実在するスポットが続々と登場し、実写では不可能とも言えるアクションシーンが、街全体を縦横無尽に使って展開されていく。

夕焼けに染まるビル群、夜の街に浮かび上がるランタンの灯り、打ち上がる花火など、美しく色鮮やかな情景はもちろん、徹底して街を再現した緻密な作画は、まさに大画面で満喫するにふさわしい仕上がり。随所まで見渡したくなる街並みが広がるが、観客にとっても訪れたことのあるスポットや、見知った風景をコナンたちが駆け抜けていくことで、スリルも倍増。リアルな空気感と没入感を味わえるはずだ。自分のよく行くスポットを探してみたり、鑑賞後に「コナンたちがここを歩いたんだな」と聖地巡礼するのも楽しそうだ。

そして、シリーズファンならば思わずうっとりしてしまうであろう佐藤刑事ウエディングドレス姿、緊張しっぱなしの高木刑事の新郎姿は感涙モノ。強い没入感が味わえるIMAXで鑑賞することで、コナンや蘭、少年探偵団たちと一緒に結婚式に参加しているような多幸感に包まれる。また降谷零松田陣平、萩原研二(声:三木眞一郎)、諸伏景光(声:緑川光)、伊達航(声:東地宏樹)の“警察学校組”が集結した貴重な活躍シーンも、ぜひともIMAXのクリアな映像で目に焼き付けておきたいところ。

安室透の超絶アクションがさらにパワーアップ

キャラクターたちが炸裂させる超絶アクションも、本シリーズの人気の秘密だ。コナンのいつもながら小学生とは思えないアクションはもちろん、小五郎高木刑事らの奮闘ぶりなど数多い見どころのなかでも、やはりIMAXの大スクリーンで観たい!という声が強いのは、安室透だろう。公開当時のシリーズ最高興収を更新して社会現象ともなった『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)のキーパーソンであり、“安室の女”と呼ばれるファンが続出したことでも注目を集めた安室だが、本作では事件の核心に誰よりも接近する、ドラマの中心といえる役回りだ。

謎に包まれた日常を明かしたテレビアニメ「名探偵コナン ゼロの日常(ティータイム)」の放送も始まり、新しい顔を見せたことでますます人気を高めている彼。『名探偵コナン ゼロの執行人』での安室の奮闘を少し振り返ってみると、愛車のRX-7首都高片輪走行で疾走し、そのまま大ジャンプを決めたのちにモノレールの屋根の上を走り抜けるなど、エンジンを吹かしながら奇跡のドライビングテクニックを披露して、観客の度肝を抜いた。これにはSNS上でも「神業」「運転シーンの迫力すごすぎ」と大興奮の声があがっていたが、本作で、その人間離れしたアクションスキルがさらに加速。

4月5日に都内で行われた“完成披露宴”舞台挨拶では、安室役の古谷が「今回も新たなスキルを発動しちゃいまして。大変です」、さらに「今回はよく飛びます!」と楽しそうな笑顔を見せていたように、旋回するヘリコプターに安室が飛びかかろうとする場面が予告編で公開されると、あまりのフィジカルスキルの高さに、超絶アクションを見慣れたファンすらも騒然となった。そしてもちろん、コナンのアクションも負けているはずがなく、本作では阿笠博士の新発明を利用して過去最大級の大立ち回りを披露、異次元の能力を発揮しているので、乞うご期待だ。

以上のような、「これぞ『名探偵コナン』」「こんなシーンが見られるなんて!」と胸が高鳴るようなアクションの数々は、IMAXの高精細な大画面と迫力あふれるサウンドで楽しむのにうってつけ。緻密なサスペンスと激しいアクションがぶつかりあった、シリーズのなかでも語り継がれるであろう要素テンコ盛りの1作を、ぜひスクリーンで“体感”してほしい。

文/成田 おり枝

IMAXで究極のコナン体験!見逃せないポイントは?/[c]2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会